発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.声帯のダメージの仕組みがわかりません。

A. 声帯のダメージがどういう仕組みで起こるかと言いますと、しかるべき量の息が流されて声帯全体がきちんと振動していれば問題がないのですが、緊張や病気、ストレス、疲労のために、息がうまく当てられず、声帯自身もうまく波打つ動きができずに、自然な動きが阻害され、声帯の一部分のみが強くあたったりすることで、出血が起きます。筋肉繊維に傷がついた状態になり、そこに更に治ろうとして血液が流れ込み、新たな繊維を作ろうとした結果、ポリープ(片側)や結節(両側)ができてしまいます。「波打つ」とは、声帯が下から空気を送られると、左右の声帯はブルンブルンと上下左右に波打つような動きで振動しぶつかり合います。疲労や、緊張などの理由で左右にこの波打つ動きの差が生じることがあります。音声外来の耳鼻科でカメラを入れてみることが可能です。こうなったら休養が必須です。普段から、休息をしっかりとり、心身ともに健康な生活を心がけることが大事です。