23.一般的なヴォイトレ/スクール/トレーナー/レッスン
A.お医者さんも1日何十人も診るのですから、たまったものではないでしょう。私も1日20名みていたこともありましたが、それは、決してよい状態でありませんでした。検査をたくさんして病名を聞いて安心し、薬をたくさんもらって喜ぶとしたら、決してよく…
A.検査好きな人は、たくさんの検査を受けると病名がはっきりわかると思い込んでいます。保険で自腹も痛まない。病院もこぞって何億円もするCTスキャンを入れるから、元を取ろうと検査を勧めるわけです。何のためかわからなくても、念のためと…。フィジカル…
A.トレーナーも人間ですから、喉を痛めることもあるし、不調なことも度々あります。私のところのトレーナーは、ほぼ全員舞台を務めていますから、トレーナ―との両立は大変なことです。トレーナーもまた、一人の人間ですから、いろいろとあります。しかし、…
A.技術(診察から手術まで)や機器の扱いにはすぐれていると思います。チベットの医学では、「貪ること、怒ること、愚かなこと」の3つの無知が生じると、3種類の体液のバランスが崩れ、病気になります。健康はこの3つが出てこないこと。それゆえ、医師…
A.まず、最初に行く医者ならどこでもかまいません。そこから、声のことなら、音声医(ヴォイスクリニック)をお勧めします。過緊張性発声障害、痙攣性発声障害(SD神経筋肉連)機能性発声障害など、機能的な問題は、器質的な問題(ポリープや声帯結節)…
A.私は、生徒が選んだからといって、必ずしも正しい選択ではないとも思います。こちらでは、経験的に、より正しいであろうトレーナーを、その判断の理由をつけて勧めます。その上で、変更してもかまいません。本人が選んだから本人の責任ということにする…
A.薬の効用も半分以上は信じることでの効果です。効果を出したければ、今ついているトレーナー、方法、そして、何よりもそれを選んだ自分を信じることです。私は、ここのトレーナーを信じています。それゆえ、生徒も預けています。信じなくては効果も出ま…
A.トレーナーは、身体感覚、相手の身体を自らに重ね合わせて移し替えるのですから、スポーツや武術のような体験があるとよいでしょう。チームプレーなどでの一体感、一丸となって、意識だけでなく、体も共有したような体験が欠けてきているように思います…
A.専門的に声や喉そのものに詳しくてもアンバランスで本質がみられないと、あまりよいアドバイスはできません。私はいろんな分野で経験もし、研究や執筆もしてきました。日本人は、マイスター好みで、何でもやるような人は低くみられます。しかし、本当の…
A.喉のために病院に行くこと、そして、主治医をもつことは、よいことと思います。病院にも紹介もしていただいている研究所では、病院の大切さを知っているから、大いに活用しています。しかし、病院というのは、病いの気に満ち、病気になる人、なりやすい…
A.メントレは、本来、厳しい練習に耐えるために行われるものなのです。それが、いつしれず、練習の代わりに行われ、結果として、精一杯の努力や練習をして可能性を最大限に高める前に、なあなあにレッスンで、己の才能のなさを自覚して諦めているようなパ…
A.最近は、医者と同じく専門分化して狭くなってきたため、誰をも、直感を基にみて治していた村の名医のようなトレーナーは育ちにくくなっています。最初からヴォイトレの理屈や正誤に凝り固まっているようにも思えます。理論や知識の勉強では、よく学んで…
A.すぐれた芸術家は芸術作品を生み出すにあたり、その方法論を自ら創り上げる努力を怠りません。むしろ、作品がその方法論の産物にすぎず、方法論こそがアーティストとしての偉大な創造物であったといえるのです。発明家のグラハム・ベルの「最大の発明は…
A.人間本来の治癒力を大切にする医師、アンドルー・ワイル博士は「一人の患者さんに効く治療法は、その人だけに効くのであり、他の患者には転用できない」と述べています。さまざまな相手や事例に接していくにつれ、何が最善のやり方かは、人によって大き…
A.回避したケースでは、結果として、次のようになるのでよくわかります。1.耐久性、タフな声にならない。2.応用ができない。せりふや芸に使い方を自由自在にできない。本当に自由にできるのは天才ですから、ここでは、狭い範囲にしかできないと。例え…
A.他人の経験は一事例にすぎません。一つでもあるということは、一つもないよりは、とても大きなことです。しかし、それが自分に当てはまるのか、いつまでもそれでよいのかというのは、全く別の問題です。(♯)
A.なぜ、自分はそうならないのか、自分はおかしい、劣っているのか、と考えるのはおかしなことです。自分に当てはまらないことに悩むのでなく、当てはまらないことから自分をつかんでいくのです、それとともに、当てはまるものを見つけていく、あるいは、…
A.悪い面が先に出てよい面があとにくるようなケース、長期的なトレーニングのほとんどは、そうなるのが普通です。なぜなら、よい面が先にくるところは一人でもできるし、トレーニングで何ら悩まず、その行きつくところまで行ってからでもよいからです。本…
A.その判断の多くは、次の2つのことでなされています。1.高いところが出にくくなった。2.声がかすれる。あるいは、喉が疲れる。どんな声楽家や役者にしても、この2つを否定、つまり、経験せずして、その先に行った人は、おそらくいません。ところが、…
A.ここにいらしている天性のヴォーカリストたちは、皆、「他の人を教えるなど考えられない」と言います。教わった経験がなくて、うまく歌えない人を教えることは、かなりの勇気と自信がいると知っているからです。とはいえ、実践経験をたくさん積んでいる…
A.一流から学べないのは、一流の人というのは、素質、感性、もって生まれたものが、育ちのなかがわからないうちに、先に行けて、結果、やれてしまった人が多いのです。その分、人に親切、やさしくて、余裕があります。それゆえ、多くの人は憧れたりファン…
A.トレーナーにも、最初からなりたいと言う人は、一流のアーティストを目指さず、視野に入れたこともない人が少なくありません。元より、声のマイナスをゼロにする努力をしてきた人で、同じように、その能力の欠けている人を人並みに戻す医師や精神科、カ…
A.誰もが、あの人は教えないし、学べないと言われた人は、世間受けせず、褒めてもくれません。しかし、そういう人から学べたという経験ほど自信になるものはありません。誰にも親切で丁寧な人について学んでも、自分が安心できるだけで、その分、力はつか…
A.何事も、万能な人も万能なトレーナーはいません。ある面では、とても劣っていることもあります。何をどう任せるか、また、何をどう活かすか、使うのかという考え方が必要です。トレーナーに自分が向くようにするのも大切です。しかし、自分にトレーナー…
A.メニュには、毎日行う基本メニュと、その人の今の課題のための応用メニュがあります。それぞれの目的や到達レベル(目標、マスター度=完成度)などをきちんと知り、時間、組み合わせ、順番など自分のベストのメニュを組み立てられたら、すでに一流とい…
A.言われた通りに行った投資で、失敗したというような人が、今の日本には多すぎます。そして、銀行に預けておけばよかったと思うわけです。その結果、銀行の利率くらいにしか変化しない、そういうレッスンでよいと思う人も増えているのでしょうか。 レッス…
A.何かを決心する、しかもお金を払い続けている、それだけでも人は大きく変わるものです。そのこととレッスン教材やツールなどとの関連は厳密には証明されていません。効果があればよいのですから、きっかけというのであれば、自分が好きなもの、信じられ…
A.どのくらいはともかく、少しでも舞台の経験があるのとないのとは、大きく違うといえます。私は、歌唱も舞台も毎日そこに出演している人の何千分の一しか経験していません。しかし、彼らの学ぶべきことをもっています。誰よりもヴォイトレの場にいたから…
A.トレーナーの目をちらちらみる人がいますが、どちらもよくありません。姿勢にも悪いです。トレーナーにどう思われているかより自分でどう感じたのかを大切にしてください。その実感があった上に、トレーナーの見解を参考にするようにしてください。(♯)
A.リラックスと同じく、しぜんというのはいろんな使われ方をするので難しいことばです。本人がいくらリラックスしたり、しぜんで声を出したと言っても、せりふや歌唱がしぜんにみえるかということです。しぜんな状態としぜんな動作というのも違います。し…