声楽家は声帯のことをよく楽器といいます。ピアノやヴァイオリン、ギターなどと違いメンテナンスがうまくいきません。体調管理と、精神面のバランスがとても重要になってきます。例えば精神面のバランスが崩れ、過食、拒食になると筋肉のバランスが崩れてうまく歌えなくなっていきます。特に拒食の場合は咽頭周辺の筋肉や横隔膜、腹筋、背筋などの歌うことに必要な筋肉はほとんどやせ細ってしまうので歌うことはできなくなります。
数年前まで世界で活躍していたボンファデッリというソプラノは拒食が原因で表舞台から遠ざかってしまいました。
精神のバランスがうまくとれていないと歌うこと、人前に立つことさえも恐怖に感じてしまうことがあります。そのような時は、その時にできるパフォーマンスをやるしかなくそれ以上は見せられないと思っていいのかもしれません。
まずは身体と心の安静から入らないとよくありません。歌い手の前に人間なのですから。(♭Σ)