発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4857.喉の奥を開けるとは?

A.よく「喉の奥を開けろ」というが、ピンと来ない人には本当に分からないものです。かく言う私も、今もって模索中です。
間違って喉の奥の強引な力みによって喉を開こうとして欲しくないのです。
よく例えられるのは、「あくびをしたときの状態で声を出せ」と言われます。確かにそうなのですが、あくびをしたときというのは、吸気時に大量の空気を取り込むために喉の奥が自然と開く生理現象です。必要な吸気の量・勢いに見合った開き方なのです。
したがって、発声時=呼気時に開こうとする喉の奥と全く同じには考えてはいけない面もあります。
発声時=呼気時は吸気時とは違う筋肉の使い方です。ちょっとボディの状態が違うので、腹背筋の支えと気管支・喉・舌根周りの脱力をより意識した上で、軟口蓋を上げるなどの口の奥の開け方をしなければなりません。
そして、呼気圧にに見合った開き方である必要があります。
感覚的なものなので理論的に記述してもピンと来ないと思いますが、よくよく喉元を脱力させた状態で、気道の息の流れを丁寧にイメージしながら声を出してみてください。
また、子音から母音への移行による口の中の状態も考察してみてください。(♭Д)