発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1853.高いところを歌い上げていくようにしていると、無茶を感じますが。

A.当人がもともと高いところを持って生まれて、そこで楽に相手に優しく語りかけるようにして、歌える人が歌う分には構いません。しかし、みんな自分にないものを求めます。
 自分が苦手なものは克服した方がいいのですが、大した武器にはなりません。自分がもっとも繊細に扱えるところの声をしっかりさせて、周りに認めさせていくことです。そうでないところで無茶をしていたら、喉を壊しかねません。できたとしても、もっとできる人がいます。
 声域や声量も、3オクターブどころか、5、6オクターブにしてくれるという人もいます。歌は1オクターブ半しかないのに、何を目指していくのでしょうか。それでもっと大切なものを犠牲にしてしまいます。声の状態も悪くなってしまいます。つまり、そういうのは一見、高い目的のようにみえて、雑になっていくだけなのです。