A.しっかりとお腹で支えられた声で歌うことも、大きなボリュームの声で歌うことも、ダイナミックに歌える要素の一つではありますが、ダイナミックに聞こえる方法として、曲想をどうとらえて表現するかということも大事な要素になると思います。
大体の人がフレージングを短く、物切れにして歌っていらっしゃいます。これを4小節ひとまとまりで歌い、それができるようになったら、8小節ひとまとまりになるように気持ちを維持して歌ってみましょう。これだけの長いフレーズで息が続くようにするにはトレーニングをする必要があります。
次にこの大きなフレーズを、自分の顔の周りに作るのではなく、どんどん自分から遠くに離して作っていく必要があります。自分の周りや自分の近くで音を鳴らしていてもダイナミックな演奏にはなりません。自分の前5メートル先、10メートル先まで橋が架かっていて、その距離感を十分イメージして、フレージングをつけた旋律を歌っていくといいでしょう。(♯β)