日本語の場合、単音節、すなわち子音と母音が一つずつセットになっています。たとえば「カ」はkという子音とaの母音からできています。このように出る回数の多い母音音声の優勢な言語の場合は、母音をしっかり息を流して発音することがキーポイントになります。母音をしっかり発音し、息を流し、少し長めに読むことを意識すると、子音もより明確になります。例題を読むときに気を付けて読んでみてください。
では、カンツォーネなどでイタリア語を歌う人はどうでしょう。子音をしっかり発音すると、そのあとの母音もしっかり流れることができるという傾向があります。子音に導かれて母音も発音できるのです。たとえば「pr」の二重子音、「str」などの3重子音など、日本語話者にはなじみのないものですが、これをしっかり発音して、前に飛ばすように気を付けるといいと思います。日本語にはない音声で訓練していくことで、より幅の広い声の使い方をマスターしていくことができるでしょう。
([E:#x266F]β)