発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.音を立体的にする

A.日本語から歌唱に移行すると、どうしても避けられないのが音声の平板さです。音に立体的な響きがなく、ぺちゃっとした二次的な音、つまり奥行きや深さが足りないのです。私はあるイギリス人のおじいさんとお話をしたときに驚かされたのが、歌を芝居をやっているわけではない一般人のおじいさんが、とても深くていい響きで会話をされるのです。この人のみならず、このような人は本当にたくさんいて、美声でない人を探すほうが難しいくらい、みなさん深くていい響きをしています。私たち日本人も、この深さを少し歌唱に取り入れることで、深い響きを得ることができるでしょう。

まず上下は口蓋を上げる、そして横隔膜やお腹を下げる。そして前後は顔の前と、首や背中に引っ張りあう。そして左右は胸郭を両サイドに広げるようにして肺のひろがる容積を増やす。最終的に360度方向に自分を広げるようなイメージで、立体的なイメージを作ることができます。([E:#x266F]β)