発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2584.いつも安定した歌を歌えるようになりたいですが、何年たっても安定しません。

A.よく、プロの歌手はいつでも完璧に失敗をしないものだと思っている人がいるかと思いますが、そういうわけでもありません。声楽の世界では、声の質量「声帯のサイズその他」が大きいほど豊かな響きの声をだせるものですが、逆にいうと声の質量が大きい程、バランスを少しでも崩すと声のアクシデントが起きやすいものです。
今も昔も、軽いテノール歌手はいつも安定していて安心して聴いていられるものですが、ドラマティックなテノールほど危なっかしい危険度がありつつ、お客さんはみんな手に汗を握りながら見つめるものです。これは、声のサイズが大きいほど発声の難易度は高いということもいえると思います。そのかわり、軽いテノールの場合、スリリングな緊張感はあまり味わえません。重いテノールの場合、スリリングな要素があるぶん、素晴らしく歌ったら感動も大きいものです。(♭∀)