発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3778.トレーニングに子音を使うとしたら、その子音と理由について(5)

A.私が、よく使う子音が、鼻濁音です。鼻濁音は、響きをとらえるのに、とても重要です。また、今、鼻濁音が、発音できない若者が、多いように思われます。鼻濁音は、うまく共鳴するための、正しい舌の動きも、学ぶことができます。舌が、正しく動いていないと、顎に力が入り、顎でなんとかしようとするくせがついてしまいます。また、ドイツ語や、日本語の歌を学ぶのに、最適なのは、「ダ」や「パ」の子音です。これらを、早く連発できると、顎が自由になり、よい響きで歌えますし、ことばが鮮明になります。これと同様に、「カツカツカツカツ」など、顎を早く動かす練習も、顎の力を抜くのに、最適だと思われます。また、他には、歯をくっつけなければならないことば(例:「シュ」)と、唇をくっつけてなければならないことば(例:「バ」)、舌を使わなくてならないことば、(例:「ラ」)を、順番に、すばやく発音してみたり、舌の奥を使って発音することば(例:「ヤ」)なども、その中に取り入れて、練習すると、これもまた、顎の余分な力がなくなり、いい響きをとらえることができます。

これらの練習をするときは、両腕を上げながらするなど、必ず、体が開いているような感覚を持ってすることが大事です。そして、ことばの響きが、軽くなるように、心がけて練習できるといいと思います。力で発音するのではなく、響きで、発音できるようにすることが大事です。(♯Ω)