A.母音を均一の響きにのせて歌うために用います。また基本となる5線内の音程を満遍なく学ぶためにも非常によく役に立ちます。
高い音が苦手な人、低い音が苦手な人、音域の狭い人、様々いますが、イタリア歌曲集を正しい指導の下学び、修得できればどのような大アリアでも簡単に歌いこなせるでしょう。
例えばカロ・ミオ・ベンですが音域としてはおおよそ1オクターブ内をいったり来たりするだけ!ただそれだけなのに、このメロディの難しさと言ったらありません。声楽を勉強した方ならお分かりになるでしょうが、その人の声の技術があからさまに出てしまうのでできれば人前で歌うのを遠慮したい曲ですね。
というのも、響きになせていないとできない二重母音、下降形の出だし、音量に頼って歌うと滑稽差がきわだつメロディライン、フレーズの高い位置でのディミヌエンドなど、発声技術を試されるようなことのオンパレードです。一足飛びには行きませんが、この曲を完璧に歌えるようになったら、あなたの技術は相当のものです。
根気良く、一音、一フレーズ、美しい声にこだわって学んでいきましょう。(♯Ж)