発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

01.姿勢/フォーム/体

Q.声帯について配慮することはありますか。

A. 声帯は小さくて薄いので、大きな筋肉のようには扱えません。ですから、アスリートやプレイヤーのように、何時間も続ける練習や、長時間の練習には不向きです。休みを入れつつ集中した練習にしましょう。

Q.声帯に負担をかけたら、強くなりますか。

A. イメージとしては、喉を強くするように頑張るのは、とても危険です。結びつき(中枢神経系)を再構築すると思ってください。声帯の状態を悪くしては元も子もないからです。

Q.発声には、身体をどう使うのでしょう。

A. 発声に使われる場合は、身体は受動的です。腕や足を動かすというように簡単にはいかないのです。呼吸も、普通は受動的です。胸郭の緩みや腹壁の回復によって、息が出るわけです。それを強化してコントロールするのは、かなり意識的な操作になります。

Q.耳がツーンとしたとき、あくびで治せるのはなぜでしょうか。

A. 耳管に空気を通して、鼓室の内圧、外圧を等しくしています。それが変わり、鼓膜が圧されたとき、嚥下運動すると、咽頭開口部が開いて、空気が鼓室に入り込むからです。

Q.舌の先で、辛いものをわからないのですか。

A. 味覚は舌の部分によって異なります。舌の先は、甘味、塩味、舌根で苦味です。酸味、塩味は舌側縁などで感じます。辛みは、舌根の左右で感じるので、舌先ではわからないのです。

Q.涙が鼻のほうに流れるのでしょうか。

A. 涙点から涙小管、涙嚢、鼻涙管、下鼻道に流れます。鼻涙管で蒸発せず、下鼻道に出るとすすり泣きになります。さらにあふれると、ほおを伝います。

Q.バテているのに、運動を続けすぎると、どうなりますか。

A. 身体がバテると、甲状腺ホルモンは著しく低下します。この状態で、さらに運動を続けると危険です。甲状腺ホルモンは身体の起爆剤なのです。

Q.男性にも女性ホルモンがあるのでしょうか。

A. 男性ホルモンは、睾丸と卵巣で作られる以外に、副腎皮質網状層から、弱いながらも分泌されています。ですから、男性にもあります。しかし、それは、肝臓で分解されてしまうので、あまり働かないということです。

Q.甲状腺の働きを教えてください。

A. 甲状腺は甲状腺ホルモン(サイロキシン)を分泌します。これは物質代謝を高める作用があります。そのため、心臓の機能亢進、基礎代謝や体温上昇などが見られます。下垂体前葉から分泌される甲状腺刺激ホルモンで調節されています。

Q.なぜ喉仏と呼ぶのですか。☆

A. 火葬場で、最後に、喉仏をのせて蓋をします。骨拾いというのは、欧米人などにはぎょっとする人もいるようですが、日本の作法です。この骨は第二頸椎であって、私たちが首のところの喉仏といっているものではありません。しかし、足を組んだお坊さんのよ…

Q.第一頚椎は、なぜアトラスというのですか。☆

A. 環椎ともいわれます。頭蓋骨をのせて、第二頚椎を軸として首を回す役割です。アトラスの神は、ギリシャ神話では、天空を支えて1日1回、太陽の周りを1周するからでしょう。

Q.僧帽筋の名前の由来はなんですか。☆

A. 後頭部から両肩や背中の中央にかけて僧帽筋があります。西洋の尼が頭にかぶる頭巾のように見えますので、トラピストの筋、Musculi trapeziusと呼ばれ、僧帽筋という学名になっています。肩が凝るのは、この筋肉の疲労です。

Q.鼻の穴を広げた方がよいのでしょうか。

A.楽器として考えるのであれば、できるだけ広がっている方が理想かもしれませんが、見た目のこともあります。ただ、鼻が詰まったりしているのはよくないので、心持ち、広げるとよいかもしれません。大切なのは、鼻腔と喉のつながっている後鼻腔を開いて軟口…

Q.軟口蓋はどのようにしてあげるのでしょうか。

A.大体は、あくびをするような感覚であげるとよいでしょう。舌で口の中の天井をたどっていってみてください。硬い部分から柔らかい部分に届くでしょう。それが軟口蓋です。

Q.発声の練習をしてると、どうしても身体が硬くなるようです。

A.そういう時は、柔軟体操したり、ストレッチをして、途中でも体をほぐしてみましょう。手を振ったり、足をぶらぶらさせたり、手足を叩いてみるのもよいでしょう。部分的に硬くなっている筋肉があれば、それを直接ほぐしてみてもいいです。胸やお腹、首や肩…

Q.舌やあごに力が入っている場合、手でほぐしてもよいのでしょうか。

A.ストレートなやり方ですが、場合によっては有効だと思います。頬を叩いて気合を入れるような人もいます。オーソドックスなやり方では、ストレッチや柔軟運動となります。ただし、口頭を下げるなどというのを、手で行わないようにしてください。下を平らに…

Q.舌で固定した方が、高い声や深い声が出るように思います。☆

A. 固定ということの程度がよく分かりませんが、舌は自由にリラックスしている状態が好ましいです。発音にも使われるから、発声だけで考えるわけにもいきません。押しつけたり、こもったような声になっているとしたら、その固定は固めたという悪い癖になって…

Q.口を大きく開けるといわれて、顎が痛いです。

あごをガクンと開けると、あごがはずれたようになり、動きにくくなります。やりすぎると危険、顎関節症になりかねません。むしろ、頬を上げるようなつもりで、引き上げた方がよいでしょう。前歯を出したり口が尖るのはふしぜんです。

Q.舌がどうしても、上がっています。

A.思い切って舌を外に出してから脱力するとよいでしょう。舌が平になっていると、喉の奥まで見えます。鏡でチェックしてみてください。特に高い音になると、上がりやすいので注意しましょう。人によっては、そういう歌唱が許される場合もありますので、原則…

Q.舌の力はどうやって抜けばよいのでしょうか。

A.リップロールや、らりるれろを使ってみて発声練習をしましょう。舌を出したまま、発声するのも、人によっては有効です。

Q.歌うのに、筋力トレーニングが必要でしょうか。

A.よく腹筋を鍛えるようにいわれますが、必ずしもそれが、火傷に結びつくわけではありません。しかし、普通の人並みにもない場合は、やはりつけておいたほうがいいと思います。特に下腹は何をするにも、支えとなるからです。姿勢などにも影響します。

Q.歩いたりストレッチをしながらの発声はよいのでしょうか。☆

A. 発声から考えているのであれば、よい声が出れば、まずはそれを取り出す事を優先してよいと思います。どんな人でもどんなやり方でも構わないと思います。大体、問題があって、やり始めるわけですから、今までまっすぐ立って発声していてうまくいかないの…

Q.アヒル口の方がよいのですか。

A. そんな事はありません。自由に色々と動くのはとてもよいことです。元の形にあまりとらわれる必要はないでしょう。 口は表情としても目立つところです。鏡を見て、その動きをチェックするとよいでしょう。

Q.下あごを動かさず、上あごを上に開けなさいと言われました。

A. あごを前に出すのは、よくありません。下あご、上あごと言われていますが、あごは、1つです。あごを固定する方が、発声にはよいのですが、発音の問題もあります。あごは引いておくのが原則と覚えておくとよいでしょう。

Q.なぜ、あごをひくという注意がなされるのでしょうか。

A. あごが前に出たり顔が前に出ると、声道のうち、首のところと口の中の通りが直角になりません。また、喉の奥の方が広く取れないです。つまり、豊かな共鳴が出しにくいのです。

Q.いろんな準備体操や発声がありますが、どのようにして選ぶのですか。

A. とりあえずは、どれでもマニュアル通りに行ってみて、自分なりに、回数や時間を調整したり、組み立てを変えていけばよいと思います。何事も決まりきったものはありません。

Q.ストレッチをすると声が出るって本当ですか。

A. ご自分で行ってみて、確認してみてください。人にもよりますし、ストレッチにもよります。何よりも、何をもって声が出ると判断するかです。

Q.柔軟体操の後の方が声がよく出るのでしょうか。

A. 常識的に柔軟に動きやすくなった体の方が運動能力が高まります。したがって、声が出やすい状態になるのは当然です。呼吸もコントロールしやすくなるし、共鳴もしやすくなるからです。つまり、スポーツの準備体操と同じように、心身のよい状態でトレーニ…

Q.声道と気道とは違うのでしょうか。

A. 声道は、喉頭の声帯でつくられた声が通る道です。声帯から咽頭、そこから口腔、口唇へ行くのと、鼻腔に抜けるのに分かれます。 気道は、声帯のところで、上を上気道、下を下気道に分かれています。 声道は上気道に当たります。声道は共鳴をするところで…

Q.フェイスマッサージはどうやるのですか。

A. 洗顔の時に下から上に洗ってみてください。顔の筋肉、ほっぺを垂らしたりしないようにしましょう。毎日汗をかくことをしましょう。スポーツをやったり大きな声を出すことをしましょう。こうして循環機能をあげる健康法を実践しましょう。