Ａ.野心が強いことは、若い頃にはとてもパワーになるものだと思います。しかし、世代を超えて人から愛されるアーティストとは、人に対する温かさ、優しさ、それを音楽で伝えられる人だと思います。攻撃的な曲を書くな歌うなという意味では全く無く、プライベートで人との温かい関係を大事にできない人は、根本的な人間性がステージ上で出てしまう、という意味です。だいたい、若い頃にハードなロックをやっていた人でも、年齢を重ねていくとだんだん落ち着いた曲を沢山取り入れる傾向にあると思います。
自分だけが上手くなって人から賞賛されたいと必死になる時期があってもいいと思います。しかし、本当にアーティストとして認められる時というのは、野心が消えた時です。がむしゃらにレッスンを受ける時期があっても私は大歓迎ですが、ずっとそうではなくて、一回一回のレッスンに感謝の気持ちを持てるようになったら立派なものだと思います。そしてそうなって初めて、冷静に声のことを考えられる時がくるのだと思います。（♭∀）
