発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4020.イメージ豊かに歌う、喋ることができないのですが、どうしたらいいでしょうか?

.「イメージ豊かに」とは、「五感の研ぎ澄まされた感性ゆたかな表現」を指すのだと思います。

イメージ、つまり想像力を上手くはたらかせられない理由も人によって様々です。中でも緊張の場合が多いと思います。極度の緊張をしていると、心理が正常にはたらきにくくなり、想像力をはたらかせる機能が低下するように思います。しかし精神的な緊張というのはコントロールしにくいものです。そういうときには、身体的な緊張をほぐすのがいいと思います。

もう一つ重要なのは、表現者は表現する際についアウトプットに偏りすぎてインプット作業が手薄になりやすいのです。アウトプットの趣向に凝りすぎたり一生懸命になりすぎると、想像力をはたらかす余地を失い、空虚な表現に陥りやすいのです。

普段を省みてください。人は喋っているときと話を聴いてるときの身体の状態が違うことに気づきませんか。考え事や回想しているときの身体の状態も違います。

もちろん喋りながらインプット作業も行っているのですが、インプット作業が実は表現には大事でインプットされた想像力がなければ豊かなアウトプットもできないのです。

インプットとは、相手の台詞を聞く、伴奏を聴く、想像力を経巡らせる、つまり表現者の内面心理のことを指してます。

人はインプット作業をしている時、身体の状態が緩んでます。この身体的なリラックス状態が実は大事なのです。

身体が緊張しすぎていたり、アウトプットの身体の状態のままインプット作業をしようとしても、心理は機能しづらいのです。

表現者のタイプにもよりますが、自分の身体的な癖や傾向を理解して、ボディをコントロールすることによって、内面コントロールを得ていくという発想は、意外と見落としがちで、実は効果が抜群だったりするのです。日常からの姿勢やリラックスを心がけ、考察してみてください。(♭Д)