発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4039.「カーロミオベン」の歌い方について(6)

A.有名な曲で、かつ単純なメロディーだけに大変難しい曲です。
歌う時に一番大切なところは、メロディーを流れるように歌うことです。いわゆるレガート唱法です。イタリア歌曲に関わらずどの曲にも必要なことですが、特にイタリア歌曲においては最も重要なところです。イタリア語で歌うときは、ご自分が思う以上に母音を長く繋げて歌いましょう。最初は、歌詞を子音を抜いて母音だけで歌う練習もよいです。
〔例えば、Caro mio ben(カーロ ミオ ベン)を、アーオ イオ エン というような形で。〕 そして、それが滑らかにうたえるようになったら、子音を少しずつ混ぜていきましょう。 
曲想としては、起承転結が非常にはっきりしている曲なので、そこをメリハリをつけて歌いましょう。細かくいうと、中間部のところからメロディーが上行していきますので、それに伴ってダイナミクスをつけていきます。クレッシェンドをするときに気をつけることは、最初の音の大きさです。メゾフォルテくらいからクレッシェンドをかけると、どうしてもフォルテにいくまでの差が少ししかなく強弱の差がなくなります。クレッシェンドをかけるときは、メゾピアノかピアノまで音量を下げてからにしましょう。 (
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