発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4326. 喉頭引き下げ筋は何のために重要なのでしょう

.発声のとても重要ポイントのひとつ、喉頭引き下げ筋に関してですが、喉頭は、ようするに喉仏のことで、ここが収縮することで声帯靭帯が前側に下がって傾きます。それに応じて、声帯が伸びて、高音が容易になります。

また喉頭はそのとき、よりリラックスする状態になるので、高音で喉を痛めることはなくなります。よって、この喉頭引き下げ筋のメカニズムさえわかれば誰でも高音は歌えます。

理論的には、喉頭=喉仏が下がるのを実感するわかりやすいやり方はあくびです。あくびをすると、咽頭の空間が大きく広がるとともに、喉仏がさがるのを確認してください。高音では、喉仏が下がることで、より声帯が伸びることによって、「喉を拡げ、目線の高さで歌う」という基本フォームを変えずに高音を歌うことできます。よく中低音は胸声(チェストヴォイス)、高音は頭声(ヘッドヴォイス)で出す、と主張し、まったくサウンドを切り替える人がいますが、それは誤りです。中低音と高音を基本的に同じサウンドで歌うために、テクニックが必要になってくるのです。(♭∀