音楽之友社 声楽ライブラリー 5 「声楽を学ぶ人に」の安念千重子氏の章より、引用します。
A.発声練習というときこえはいいけれど、鍛え上げるという言葉を聞くと何だか怖いような気がするかもしれませんが勇気をもって極限まで訓練しなければいならないのです。
「喉をこわしてはいけない」「音声障害になるから無理をしてはいけない」などというのは、もうすでに訓練をある程度なし終えた人とか、演奏を目の前にしている人、そして老人の言うせりふであって、若い皆さんは決してこのような甘い言葉に惑わされないでほしいと思います。今を逃していつ声の訓練をする時を得られるでしょうか。プロ、アマを問わず歌はだれでも一生涯歌えますが、若い頃の鍛え方の方法とその貯金のある、なしが長い人生お歌の道を支配してしまうのです。(♭Σ)