発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2507.どうすれば腹から声が出せますか。

A.声を出す時は、全身を駆使して声を出しましょう。しかし、よく腹から声をだせ!という体育会的な言葉を耳にしますが、これはある意味で逆に危険な言葉だと思います。
そうやって声を出そうとすると大概、お腹周りの筋肉が硬直しすぎて、横隔膜の自由を完全に妨げることになります。そして、結局は喉の筋肉を硬直させて、いわゆる喉を閉めた声で圧迫することによって声を増幅させようとすることになります。
これは、ピアノからフォルテまで自在にあやつる声にはほど遠く、もっと悪いのは喉を確実に披露させたり傷つけたりします。
 では、全身から声を出すという事はどういう事かと言うと、下半身、上半身の前部側部後部、首、口の中、など、沢山あるからだの機能を全てほぼ同時に働かせるという事です。これは、とくにトレーニン初心者にとっては大変なことで、一度に沢山の仕事を掛け持つような作業になります。特に、声を出すのに困難を感じる人ほど、この注意点を多くしなければならないという難しさがあります。
結果、これを無意識に出来るようになると、全身から声を出すという能力が完成します。(♭∀)