発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3072.イの母音がよく響くようになって来ましたが、注意することはありますか。

A.イの母音は、声の焦点を作るという意味で、とても大切な母音です。舌がアーチ上になり、出口の表面積が狭くなるため、頭部の共鳴にとても適した母音です。しかし、気をつけなければならないのが、狭くてよく通る響きを覚えた後に、声を浅く扱かって支えを抜いてしまいやすくなるということです。必要以上に焦点を絞ろうと考え始めると、かえって平べったい声になっていき、徐々に声の支えが抜けてくると、鼻に詰まった声になり息が流れなくなってしまいます。何でもいえることだと思いますが、極端なことは大体歪が生まれてくると考えたほうが良いと思います。イ母音で心地いい響きを覚えた頃はそのようなことも注意してください。(♭∀)