発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2651.口を縦に開けてくださいといわれるのですが、開け方についてアドバイスをください。

A.最終的には口をパクパクと開けすぎるのは、発音が不明瞭になってしまったり、息の効率が悪くなってしまうのでよくないのですが、段階的に練習を進めていく上で、口を開けることも大切になってきます。
「表面に口が閉じていて、口の中も開いていない」→「表面的にも、また口の中も開ける」→「口の中を開けたまま、表面的には閉じる」という順番を踏まえて練習していきましょう。
まずはしっかり大きく口を開けていきましょう。鏡を見てチェックしていきます。普段どれだけ口を開けていないか発見できると思います。自分が思っている以上に開けて構いません。何度も練習していき、口・あごを柔らかくしていきましょう。
そして口の中も開けていきましょう。口の中は、あくびをする直前ぐらいの感覚で口の奥を開けていきます。

 個人差はありますが、この状態が頭ではなく、体に染み付いたら、次の段階に進みましょう。体に染み込むまで、半年かかる人もいれば、2~3年かかる人もいるでしょう。また声を出さずに開ける練習しながら、声を出して口を開ける練習も行なっていきましょう。
次の段階の「口の中を開けたまま、表面的には閉じる」状態ですが、ひびきの深い声を出しながらも、発音をはっきりと出していける状態です。理想はこの状態です。また一時的に、この状態で声を出せることがあっても、しばらくしたら元に戻ってしまうこともあるかもしれませんが、焦ることなく、もう一度「表面的にも、また口の中も開ける」練習を行なっていけばいいのです。そのときの状況に応じて、対処していきましょう。