発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3081.ヴォイストレーニングで一番注意しなければいけないことはなんですか?

A.「声を作らないことです。よい声を出すのではなく自然に自分の持っている声を鍛えることがヴォイストレーニングです。」
これはできるようで中々難しいものがあります。当然各トレーナーで定義は違いますが私の定義はこれに尽きます。レッスンで注意して生徒の声に耳を傾けていますが私自身が特に気をつけて聴いているのは、喋り声と歌声が同じ声であるかということです。
まず歌声という言葉が混乱を招いてしまう原因だと思いますが、喋る声も、歌う声も一つの声帯を通過して声が出てくるわけですからこの二つが違いすぎるのはいかがなものかと思います。私の尊敬する歌い手の皆さんはセリフも、歌も同様な音色にきこえます。
パヴァロッティアルフレード・クラウス、フローレスマリア・カラス、テバルディ、フレーニ、サザーランド、レオ・ヌッチ、アルト・プロッティ…etc 皆セリフの延長に歌声がある気がしてなりません。支え、共鳴、呼吸、姿勢、発音など様々考えることはありますがまずは自然であることが大事になってくると思います。
自分の録音を聴いてみて差があるようでしたら一度考えてみるとよいかと思います。(♭Σ)