発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Q4859.腹式呼吸のしくみはどうなっているのですか。

A.肺の外郭を広げるために、横隔膜(約250~300平方センチの接着面積)を下げ、胸郭を増します。横隔膜筋が緊張し収縮すると、横隔膜は下がり、胸式呼吸と同じように胸郭は拡大され、口から空気が肺に流れ込んできます。横隔膜が1センチ下がると、約250~3…

Q4860.「歌詞や台詞を自分の言葉で語りなさい」とは、どういうことですか。

A.そういうアドバイスを受けることは多いと思います。今回のお話は、語感を声に載せる上での発音発声テクニックの話ではなく、「実感して喋る」というお話です。僕は短い文章の脈絡のない羅列を「実感して」読んでもらうお稽古をします。大概の生徒さんは、…

Q4861.日本人の姿勢は声によくないのですか。

A.古来より、畳文化の日本人には、猫背の人が多く、のどをつぶしたようなしゃがれた声の人が一般的でした。そのような声をよしとする環境で育つと、おのずとそうなってしまいます。もちろん、邦楽では、その上に芸風もあったので一概によしあしはいえません…

Q4856.肋骨の働きと横隔膜との関係について教えてください。

A.吸気して空気が入るのは肺です。これは、胸部の肋骨、お腹の横隔膜で囲まれています。それを司る呼吸に関する筋肉で、コントロールするのです。呼気に、内肋関筋(下に、狭くする)、吸気に外肋開筋(上に、広くする)が働くのです。肋骨は12対で左右で…

Q4857.喉の奥を開けるとは?

A.よく「喉の奥を開けろ」というが、ピンと来ない人には本当に分からないものです。かく言う私も、今もって模索中です。間違って喉の奥の強引な力みによって喉を開こうとして欲しくないのです。よく例えられるのは、「あくびをしたときの状態で声を出せ」と…

Q4858.よい呼吸は何によって生み出されるのでしょうか?

A.よい呼吸は、正しい姿勢によって生まれます。体の呼吸器官をきちんと機能させるためには、正しい姿勢が必要です。姿勢がおかしいと呼吸がスムーズにコントロールできなくなるだけでなく、のどなどを圧迫してしまい、しぜんな声をつぶしてしてしまう場合も…

Q4853.呼吸法について教えてください。

A.一つは、胸郭の全体を膨らましたり縮めたりするものです。肋骨の間には、上下の肋骨をつなぐ肋間筋という二層の筋肉があります。外肋間筋は、下の肋骨を持ち上げ、胸郭全体を膨らませ、内肋間筋は、上の肋骨を引き下げて、胸郭全体を縮めます。もう一つは…

Q4854.腹式呼吸といびきは関係ありますか。

A.就寝時の呼吸こそ一番リラックスした腹式呼吸の状態です。そして、そのポイントはお腹の動きよりもむしろ、舌根・顎・喉・胸の弛緩状態にあると思うのです。それらの部位が弛緩していれば、自ずと腹式呼吸になるはずです。・・・特に舌根です。僕の体験上…

Q4855.良い声は正しい姿勢から生まれるというのは本当ですか。

A.発声と姿勢とは結びついています。声は、肺から息を吐いて出すものです。きちんと発声するためには、体の呼吸器官がうまく機能していないといけません。よい発声は、よい呼吸によって生まれるといえます。(♭ё)

Q4850.呼吸筋の運動について知りたいのですが。

A.呼吸運動には、二つのしくみが働いています。・外肋間筋の収縮により肋骨があがって胸腔が広がる。逆に内肋間筋の収縮により肋骨は下がって、胸腔がせばまる。・吸気の際には、外肋間筋の作用で胸郭が広がるとともに、横隔膜も収縮して下がり、胸腔を広げ…

Q4851.ブレスを吸う時にお腹に力が入りすぎて固まってしまいます。

A.声を出す時にお腹に力を入れるように教わってきた人の多くは、このような現象に陥っています。スタッカートの練習をすると苦しくてしょうがないんじゃないかと思ってしまうほどです。確かに、声を安定して出せるように必要にして必要な力で支えることは…

Q4852.母音と子音の違いとは。

A.単音のうち、ア・イ・ウ・エ・オが母音です。母音は声帯で発された声が、共鳴器官を通って鼻や口から外へ出るまでのあいだ、妨げられずに出たものです。その他の単音は子音と呼びます。子音は、鼻や口から音が出るまでに、舌や歯や唇、口蓋などで妨げられ…

Q4847.胸はどのようになっているのですか。

A.胸は、肋骨などでできた骨組みと、それを動かす筋肉がついています。胸のところは、籠のような形に骨がなっているので、胸郭といいます。胸郭に囲まれた空間を、胸腔といい、ここには肺や心臓、大血管などが収まっています。胸郭は、上の口が小さくなって…

Q4848.呼吸法と人工呼吸法はつながるのですか。(気道確保と人工呼吸法)

A.以前より、天井を見上げながら発声をすると息の通り道を感じやすく、高音もとても伸びやかに出やすい、という不思議を感じていました。状態としては、首の後を折って顎の上がった状態です。それは例えば、動物のように四つん這いになって顔を正面に上げて…

Q4849.なぜ発音について学ぶことが必要なのですか。

A.発音とは、音のつくり方で、構音とも調音とも呼ばれます。声を言葉にする発音法のことです。音声学で、発音の仕組みを知っていると、うまく言葉を発音できないときに、効果的に矯正できます。その人のどこが問題で、どうすればよくなるのかがわかるからで…

Q4844.発声と肺との関係について教えてください。

A.声は吐く息とともに出ます。息は、肺から気管支、気管を通って吐き出されます。肺そのものには、空気を吸い入れる力はありません。肺は、単純な袋のようなものです。ですから、外からの力によって膨らませなくてはならないのです。(♭ф)

Q4845.レッスンを休むと上達しないものですか。

A.諸事情のあることを別にして、レッスンに通い続けている生徒と休みやすい生徒はハッキリと分かれます。休む生徒は毎回休みますし、来る生徒は毎回きます。例えば毎回くる生徒が病気などで1回のキャンセルするとこちらもかなり心配になりますが、キャンセ…

Q4846.日本語の発音のしくみや原理を教えてください。

A. 声を出しているときに、口の中の大きさや形が変わると、声や発音が変わります。舌を前から後へひっこめるだけでも変わります。さらに、舌、唇、歯などで、音を妨げて発して言語を生じさせます。日本語の場合、一文字が一つの拍の単位です。「にほん」は…

Q4841.両肺の大きさは同じですか。

A.左肺と右肺はおよそ3:4、500gと600g、これは左に心臓があるからですね。(♭ф)

Q4842.レッスンに出るほど疑問がでてくるのですが。

A.毎回レッスンにくるから疑問が生まれ、上手くいった説明、メソード、メニュがあり上手くいかなかったものも生まれてくるのです。疑問がなければ何も上達しないと思います。私の恩師の一人はとても厳しい先生でしたが生徒から疑問や質問がないことに一番怒…

Q4843.発声のメカニズムを知りたいのですが。

A.声を拡大し、音色を決め、大きくひびかせるところを声道と呼びます。ここが、共鳴腔と呼ばれ、楽器の管(空洞)にあたります。口腔・喉頭などは、体の共鳴腔です。ここで声がひびき、あなたの声になります。(♭ё)

Q4838.唇が赤いのはどうしてですか。

A.唇はほ乳類だけがもつ筋性のひだで、乳を吸うためにあります。 メラニン色素がないために、毛細血管が透けてみえるため、赤いのです。貧血になると白く、暑いと紫色にみえます。(♭ф)

Q4839.長くレッスンに通い続けていることに意味があるのでしょうか。

A.担当させて頂いている人の中にはもう、数年単位で担当させていただいたり私がトレーナーになる前からレッスンを受講している人もいます。語弊を恐れずに書くなら「長年レッスンを受けてきたかたは対応力が違う」という言葉につきます。発声の能力が鍛えら…

Q4840.声を発する原理について教えてください。

A.人間の体を楽器のオーボエに例えると、声帯はリードにあたり、声の元となる音を生じさせています。リードを振るわせて音を生じさせるのは、肺から出る息(呼気)です。声帯そのものは直接に動かせないため、呼気をコントロールすることによって、周辺の筋…

Q4835.鼻を直すのがよいのはなぜ。

A.どんな外気でも肺の中を適温適湿な状態に保つのは、鼻の中の粘膜です。寒い国の人の鼻が高いのは、通る空気をあたためるためです。ラーメンを食べると、その湯気(水蒸気)は、冷やされて水になるのと、熱気で鼻の血管が広がって血行がよくなるので、粘膜…

Q4836.声楽家はgridareするのか?

A.響き重視の歌い手さんは声を守りすぎる傾向が強いです。しゃべるのも嫌がる方もいますし低音域を嫌がるかたもいらっしゃいます。歌い手それぞれで価値観が違いますし、私は発声そのものは宗教のようだと思っていますので人それぞれなのですが、もし仮にオ…

Q4837.悪声というのはマイナスですか。

A.例えば、芸能人には、個性的な声、悪声の人もいます。しかし、それがその人の魅力になっているから通用しているのです。一度聞いたら忘れられない悪声の人も多く、その人のかけがえのない個性の一つになっているといえます。(♭ё)