発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4495.声を指導するにあたり、注意すべきことは何ですか。(9)~(12)

A.生徒さんそれぞれに身体のつくりが違います。もちろん目指す方向は(ある程度)一つですが、型にはめたような教え方ではなくその人の身体、筋肉のつき方を考え、声の出し方を探っていきます。
決して、自分が無意識にできることを相手もできると思わないようにしています。逆に、その生徒さんが無意識にできている場所を、伸ばせるように指導を心がけています。(♯Ж)

A.その人の声が十分に発揮できているかということに注意したいです。つまり、声の響き、発音などを含め普段しゃべっている状態が美しいかどうか。歌う時にそれが崩れていないか。どうしても、改まって歌ったりしゃべったりすると普段の声から掛離れていってしまいがちです。より自然に近い状態で声を良くして行けるかが指導のポイントなのだと思います。(♭Ш)

A.生徒を否定しないことを心がけてます。生徒の現状を認めつつ、新しい方向にトライさせる、新しい方向へ導くということを意識します。そうすると、生徒は傷つくこともなく、発展していこうと前向きになっていくと思います。なるべく多く褒め、「ありがとう」の言葉をかけるよう心掛けてます。
また、1回のレッスンの中で生徒に達成感とスキルアップ感を与えられるように生徒を導くように意識します。生徒が、今日レッスンに来てよかった、と思えるように導くことが一番大切かと思ってます。
内容としては、生徒がレッスンに通う目的をよく聞いて、その目的に叶うよう内容を変えていきます。
技術的には、先ず自分の耳を養うことです。自分の耳が良くないと、生徒の発声時の体の状態が想像できないからです。生徒の発声に何か問題を感じた時、僕はじっと耳を澄まし、問題点を探し、最終的には自分が同じように真似をしてみます。症状さえ理解できれば、あとは対処さえすればいいので。
その対処ですが、、、指導するにあたり、引き出し(方法)と知識は多ければ多いほどいいと思います。僕は、機会さえあれば発声の専門家に発声の質問をします。声楽家、各種シンガー、役者、アナウンサーなどなど、すべての方の意見は参考になります。伝え方一つで生徒の理解が大きく変化することを最近実感してます。だから、僕は方法にこだわらず、あれやこれやといろんな方法で生徒にアプローチして、その生徒にとってピンとくる練習法で攻めるようにしてます。「方法にこだわらず」です。しかし「引き出しは多く」です。
最後になりますが、発声も表現も心身ともにリラックスしていないと、いい集中力が発揮されにくいです。僕は身体的リラックスが、教えの中で8割しめますが、生徒がリラックスしてレッスンにとりくめるよう心掛けてます。(♭Д)

A.声と言うのは目に見える楽器ではないので、とても注意深く指導に当たらなければいけないと思っています。指導者が正しい知識と、正しい耳を持っていなければ、生徒の皆さんに間違ったことを伝えてしまいます。指導者自身もさらにその上の指導者について、日頃から発声を修正してもらうことが必要だと私は考えています。
声は一つとして同じ楽器はありません。ですから、その生徒さんの特徴を充分見極め、生徒さんにあった指導を心がけています。
まずは、その生徒さんの声より先に、性格をみています。
強く言っても大丈夫か?褒めることだけした方がよいのか?生徒さんによって様々です。そして、発声時にどんな癖があるのか?どんな傾向にあるのか?を見極め、一つの方法で理解できなかった場合、また違う方法を探して、生徒さんにわかりやすく説明しています。実際に正しい声と、今出した正しくない声が私にはどのように聞こえたか、真似をして説明します。そうすると、改めて耳で聞くことによって生徒さんたちは少し理解ができるようです。
また、身体の使い方も伝えていきます。どの筋肉をどのように使ったらよいのか?私は筋肉の名前まではわかりませんが、自分の師匠からいただいた技術を、自分なりにアレンジし、生徒さんに伝えています。レッスン時、声帯の疲労がないか、喉に違和感が無いか、時々確認を取りながら進めるようにしています。(♯Å)