A.最初は目新しかったり、緊張していることで、モチベーションも下がらないと思うのですが、1ヶ月を過ぎると慣れてきて、少し緊張も緩んでくる頃かと思います。レッスンに慣れてしまわないように努力することが大事です。
毎回、自分なりの課題を持って取り組んでいきましょう。またレッスンは機械的に声を出すための場所ではありません。常に本番モードで取り組んでいきましょう。テンションの高いモードで取り組むことで、吸収力もアップしますし、何気なくでは気づかないことまで気づくことができます。その場でどれだけ気づき、吸収し、得ることができるかが勝負なのです。気を抜くことなく、レッスンに取り組んでいきましょう。
またそうしたレッスンを録音しておきましょう。もちろんその場で感じてほしいのですが、あとで録音したものから、新たな発見もあるからです。トレーナーのことばも違って聞こえてくることもあるのです。そして何よりも、現時点での自分自身の声を把握しておくことが大事なのです。しっかり現時点が把握できれば、これから先、上達していく先が見えてくるからです。現時点で声に納得がいかなくても、しっかり聞き込んで、今の声を耳に焼き付けていきましょう。
レッスンとレッスンの間に、復習・予習をしていきましょう。その間が1週間か2週間かはわかりませんが、やることがわかっていればモチベーションも下がることなく、キープすることができるはずです。レッスン後は録音テープを聞くなり、レッスンを思い起こすなりして、レッスンを復習していきましょう。文章として書き出せたらよりいいかと思います。そしてトレーナーのことばや、自分自身の判断から、欠点を見つけ出し、その欠点克服のためのメニュを作っていきましょう。またトレーナーからやったほうがいいよと言われているメニュもやっていきます。
この作業に集中し、書き出したアドバイスやメニュを行なっていけば、1、2週間はあっという間に経ってしまいます。具体的にやるべきことを見つけ出し、作り出して、淡々と続けていくことが大事なのです。
また録音したものは、捨てずに取っておきましょう。半年後、1年後に聞き返してみると、自分の成長が目に見えてわかるものです。この成長を自分自身で確認できれば、不安もなくなるのではないでしょうか。
芸事の世界というのは、「処方箋があり、いつまでにこういう結果がでる」ということがいえない世界なのです。だから長いスパンでとらえて、レッスンを進めていってください。焦らず、こつこつと練習を積み上げていきましょう。