発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4374.ヴォイストレーニングの姿勢とは(10)~(13)

. 声は誰もが持っている自分だけのオリジナルの楽器です。

そして、毎日自然に使っている「声」を自分だけの音色に磨き上げるのがボイストレーニングです。

声はとても繊細な楽器です。

体の中にありますから、どんな楽器をしているか肉眼で確かめることはできません。

声帯は粘膜でできています。その粘膜を無理なく使うには体の筋肉が必要です。ですからスポーツと同じように、ストレッチをして体を温めほぐすことが必要です。

体をつかって楽な呼吸で声を出すことをトレーナーはみなさんに伝えるでしょう。このとき、自分が普段出している(歌っている)声と違うなあ、ともし思ったとしても、トレーナーを信じて言われたとおりに発声しましょう。

自分の耳で聴いている声と、人が聴いている声は違って聞こえます。よく、録音した声が自分じゃないみたい、と思うことがありますね。

それと同じです。(♯Å)

 

. まず自分自身の声を安定させ、自由自在にコントロールし、様々な表現を「歌唱で」用いることができるように「ヴォイストレーニング」を行なう・・と考えて頂ければと思います。歌に限ったことではありませんが、何事も基礎・土台がしっかりと作られているからこそ、その先にある進化・発展に繋げていけるのです。ヴォイストレーニングを継続的に行うことで、自分の声を守り(※正確なトレーニングは自分の声を守り、またよい状態を長く維持させます。)育てることが、歌唱の可能性を大きく広げ、色々なアプローチができると思って取り組んで頂きたいです。(♯Ψ)

 

. 歌う時の姿勢はどうしていますか。歌う時、猫背になっている人を見ることがあります。猫背になっていると、声も飛びません。また、胸を反りすぎるのも腹筋が使えなくなりますので、よくありません。歌うフォームは声を左右します。

まず、鏡で横から自分の姿勢を見てみましょう。肩が前にでていませんか。腰がくぼみすぎて腰から上が反って、お尻が出すぎていませんか。骨盤が前にでていませんか。もし、常にそのような姿勢だったら、その姿勢のまま筋肉が形成されていますので、よい姿勢をとったとき、苦しかったり、違和感を感じるでしょう。しばらくたって、よい姿勢をキープする筋肉ができれば、いつのまにか違和感もなく、よい姿勢でいられるようになります。

では、よい姿勢はどうすればできるでしょう。壁などに背中をつけて立ちます。そのとき、かかとを壁につけてください。そして、腰と壁にあるスキマを、腰を少し押し出すような感じでうめます。このとき、かかとや、上半身が壁から離れないようにきをつけてください(少し上半身を上に引っ張るような感じがあってよいです)。そして、少しだけアゴを引けば綺麗な姿勢になります。いきなりやると、筋肉が育ってないので腰が痛くなることがあります。毎日少しずつやって、習慣づけましょう。(♯§)

 

.体のチェックについて、いくつかのチェックポイントを示します。

1.肩 

左右の肩の高さを比べ、傾いていないか □肩の線 まっすぐか

両手をたらしたら、手の甲が前を向いてないで、体の両外側に向いているか □肩が内巻きでないか

2.首と背筋 

背筋がまっすぐか、壁に背をつけて、腕を左右に伸ばし、頭と腕の両方が壁につくか(胸椎、猫背や平背のチェック)

腰が、壁との間でこぶし1つ分で □頭がつく □腕がつく □腰と1つ分あく

3.骨盤 

左右の骨盤の高さを比べ傾いていないか

おへそが中心にきているか(骨盤のねじれ) 

すわって左右に体を倒してみるとどちらも同じように(振り子のように)ゆらせるか □背骨側弯でないか

すわって左右にねじって同じようにひねれるか □脊椎がねじれていないか

4.脚  

ひざの内側に指2本以下 □O脚でないか □X脚でないか

ひざはつけるが左右の足のくるぶしの間あくか

ペンをふむと足裏が痛いとかふれないとかでないか 

5.膝 

膝は、まっすぐ前に向いていて爪先は斜め外側を向いていないか □膝下がねじれていないか

6.重心 

足の両外側をうかせて立てるか □外重心でないか(F