発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.低音から高音にいくにつれて声が出にくくなるところがあります。

A.声の声区転換、いわゆるチェンジのところがうまくいっていないのではないかと思います。地声もしくは胸声で出始めた低い声は、だんだん高音にいくにしたがって頭声に移行します。これは声帯を動かしている筋肉が変化することを意味し、その結果声帯の形状も変化します。太く厚い声帯が、引き延ばされて高音では薄く使われます。

どこでその声区転換、チェンジが起こるかというと、ソプラノで言うと真ん中のドレミくらいまでが胸声、そこから上は中声区といういわゆるしゃべり声のトーンを経て、頭声へと移行します。アルトの人は一音くらい低く頭声へと移行しさらにもっと低いところまで地声が使えると思います。

くれぐれも低音も高音も同じ声で歌おうと思わないでください。故障してしまいますし、若いうちはよくても、30代でガタが来る人がよくいらっしゃいます。頭声に移行して、より高い二点ミファソのあたりで、更にチェンジがあります。このチェンジのところでは喉が突っ張るのを避け、なるべく弛緩させて歌うことが重要になります。