A.声の声区転換、いわゆるチェンジのところがうまくいっていないのではないかと思います。地声もしくは胸声で出始めた低い声は、だんだん高音にいくにしたがって頭声に移行します。これは声帯を動かしている筋肉が変化することを意味し、その結果声帯の形状も変化します。太く厚い声帯が、引き延ばされて高音では薄く使われます。
どこでその声区転換、チェンジが起こるかというと、ソプラノで言うと真ん中のドレミくらいまでが胸声、そこから上は中声区といういわゆるしゃべり声のトーンを経て、頭声へと移行します。アルトの人は一音くらい低く頭声へと移行しさらにもっと低いところまで地声が使えると思います。
くれぐれも低音も高音も同じ声で歌おうと思わないでください。故障してしまいますし、若いうちはよくても、30代でガタが来る人がよくいらっしゃいます。頭声に移行して、より高い二点ミファソのあたりで、更にチェンジがあります。このチェンジのところでは喉が突っ張るのを避け、なるべく弛緩させて歌うことが重要になります。