発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Q2700.顔の表情について、トレーニングすべきですか。

A.歌うときに頬骨を上げてといわれたり、笑顔でといわれたりしたことのある方は多いと思います。最近私はこれらのことばに疑問が生まれてきています。表情筋を上げてといわれるときの多くは響きが落ちていたり音色が暗かったりしたときにいわれますが、音…

Q2701.発声の上達のためにどうすればいでしょうか。

A.それは自分の声をなるべく人前に晒すことです。よくても悪くても現時点での自分の状態を第三者に聞かせることが大事です。その状態で10人に聞かせるとおそらく10通りの意見がいただけるでしょう。それこそが大事な宝物です。自分のやり方だけが正し…

Q2698.○○さんのようになりたいのですが。

A.歌手のレコードを聴いてその歌手の声に憧れをもつことはよいことだと思います。ただ、声真似をすることは、決してよい方向にいかないでしょう。理由は、まず、その歌手の声質と貴方の声質が合っていなければ声本来のバランスが崩れて怪我につながります…

Q2699.声域が狭いのですが、どうすればよいですか。

A.声域が狭いと悩んでいる生徒さんは、意外に多いようです。確かに広いほうがよいのですが、実際に声域の狭い生徒さんには、いくつか共通点が有ります。まず、声のよい、あるいは立派な声の生徒さんが、少なくないということです。また、内気な、あるいは…

Q2696.調子が悪いときのアドバイスをください。

A.首の筋肉は、喉の筋肉郡に最も近いところだと思います。調子が悪いときには、正しい方法で行なうことが前提ですが、首をよくストレッチすると声が出やすくなったりすることもあると思います。うなじが固くなっていると、顎の運動もリラックスして行ない…

Q2697.常に明るい声でなければいけないのでしょうか。

A.たとえば、世界的なテノール「ルチアーノ・パヴァロッティ」という歌手がいます。発声はどの音域でも無理が無く、高音域はとても伸びやかで明るい輝きのある声です。どこにも短所が無いと感じますが、明るく輝きのある声が短所になるときもあります。役…

Q2694.毎日の調子をなるべくキープするのに必要なことはありますか。

A.スポーツでは、クールダウンはとても重要ですが、歌手にとってももちろんそうです。私は、クールダウンの必要なときは、歌い終わった後と寝る前の2回にあると思います。歌い終わった後は、筋肉を徐々に正常にもどしてあげる必要があります。そして、寝る…

Q2695.表現を変えるテクニックについて教えてください。

A.借用和音などで、コードの色が変わる箇所は、そのときに応じて声の音色を変えると曲の効果を更に引き出すことができます。ただ、ここで気をつけることは、声色を口の緊張などで作為的に変えるとアマチュアっぽくなってしまいます。顎や舌などには力が入ら…

Q2692.声が前に出ません。

A.声を前に出すように、とよくいわれますし、決して間違ったことばではありませんが、前に出すことのみを考えてしまうと声のバランスは崩れてしまいます。声が浅くなってしまう原因の一つです。口の奥の気道が閉じる原因でもあると思います。とくに、喉が締…

Q2693.声帯に異常がないのに声がガラガラします。

A.息の流れが過剰になってきて息漏れ声になってきた場合の一つの対処法的エクササイズとして、声門をしっかり合わせて声を出す練習が効果的です。ただし、注意点は、大きな声では行なわないことと、全身をリラックスさせるということを必ず守って行なってく…

Q2690.体がなかなか起きなくて、いつも練習の始めは声が出にくいです。

A.歌う前にやっておくといいことの一つとして、呼吸器官をあたためることです。呼吸器官が充分に活発に働く状態にしてから声を出した方が、喉を守るにはよいと思います。単純に、息をたくさん吸ってたくさん吐いて、を繰り返すことだけでもとても効果的だ…

Q2691.音程を下からずり上げるようにして歌ってしまう。

A.メロディーラインが綺麗に作れないことももちろんそうですが、声自体が厚ぼったくなりやすく、次第に喉声になっていくからよくないということです。これは、声を深く立派に出したいという欲求が強くなると、よほどの上級者でないかぎりこの癖はかならず…

Q2688.声が暗いといわれ、しかも疲れやすいです。

A.声が暗く、モゴモゴした印象の声が欠点の人は、最初は少し高めの声で喋る習慣を付けるといいと思います。これは、根本的な解決というわけではなく、解決する前の段階で自分の声が出しやすいピッチというものを体で覚えるという捉えかたをしてみてくださ…

Q2689.頭部共鳴がうまくできているのかわかりません。

A.頭部の共鳴がうまくいくと、それまで頭部共鳴ができていなかった人の場合、とても不思議な感覚になると思います。さらに、高音域がとても楽になると思います。もっというと、声に焦点が生まれるので、自分の声が点になったようにも感じると思います。し…

Q2686.全身から出そうとしていますが、どうしてもリキんでいるようです。

A.全身から声を出そうとして、体を固くして力んでしまうことと間違えている人はとても多いと思います。では、どうしたらリラックスした状態で全身から声が出せるかというと、ひとことでいうことは難しいです。しかし、最低限チェックすることは、喉から口…

Q2687.喉がどうしても絞まっているかんじがします。

A.声がどうしても詰まってしまって、息の流れが遮断される場合、ひとつ試してみるとよいことがあります。口を閉じて、閉じたまま口は開けないで開けようとしてみてください。つまり、開けようとすることで、口の開閉に使う筋肉を実感することをやってみて…

Q2684.低音域の出し方で注意することは。

A.低音域で、息の流れが止まってしまうと、とても危険性が高くなります。特に、低音で息の流れを止めてある程度の響きを覚えてしまうことは危険です。低音がとても響く出し方というのは息の流れを多少止めてできますが、本当によい響きの低音は、高音域へ…

Q2685.楽器を弾きながら歌う際に注意することはありますか。

A.楽器を弾きながら歌を歌うアーティストはたくさんいます。実はとても難しいことだと思います。ただでさえ注意点を多く考えて歌うことに、楽器を弾くという注意点が加わることはとても大変なことだと思います。ので、最低限、楽器を弾かずに声のことに集…

Q2682.長時間歌わなくてはならないときはどうしたらいいですか。

A.長時間歌ったり、運動したりした後は、必ず疲労します。ので、例えば5時間歌いっぱなしなどは決してよくありません。とてもフォームのよい発声をしていたらもしかしたらそのくらい長時間歌ってもそのときは大丈夫かもしれませんが、次の日以降に支障が…

Q2683.不自然な声は、顎や歯並びが悪いからでしょうか。

A.よく、「自分は顎のつき方が人と比べて特殊だから、発音にくせがある」「鼻が低いからいい声が出ない」「舌が他の人より短いから(または長いから)滑舌がまわりにくい」という人がいます。これらは、全く関係ないといったら嘘になります。骨格や顎、舌…

Q2680.リアルな気持ちで歌う際は、メロディーや音程を意識する気持ちは消えて、消化された状態なのでしょうか。

A.リアルな気持ちで歌う前に、メロディーや音程を徹底的に聞き込んで覚えておきます。この過程は時間はかかりますが、とても大切な過程です。そして聞き込み、体に音楽が入ったならば、気持ちを込めて歌っても、メロディーが乱れたりしません。やはりメロ…

Q2681.録音した自分の声が不自然に聴こえます。

A.録音をして、どうも自分の声が不自然に聴こえるという人の大半は、首、顎、舌などの不必要な緊張が原因だと思います。それらの箇所の力というのは、声を作っていい「声を出してやろう」という心理があらわれる力といってもいいと思います。しかし、力を…

Q2678.音程が低くなってしまい定まりません。どう対処すればいいのでしょうか。

A.まず自分の声を客観的に聞けているかが大切です。録音したもので構いません。自分の声をよく聞いて、どんなクセがあるのか、どのぐらい音程がずれているのかを客観的に聞きましょう。また自分ではわからないのであれば、トレーナーに聞いてもらい判断し…

Q2679.MCで何を話していいかわかりません。

A.MCもライブの一部です。大切にしていきましょう。まず話す内容ですが、いろいろあると思うのですが、「その場で感じたことをアドリブ」で話していきます。台本を考え、練習しておくのではなく、その場での気持ちを最優先させて話していきます。またア…

Q2676.ロングトーンを鍛えたいのですが、息がなかなか長く続きません。どうしたらいいのでしょうか。

A.逆説的ですが、まずは短く強い息を吐けるようにトレーニングしていくことです。強く息が吐ける筋肉をつけることで、あらゆる息に対応することができます。始めのうちは、強く息を吐くことで、長く息を吐くことができなくなってしまうのですが、練習を重…

Q2677.リズム感をつけるためには、どんな練習をすればいいのでしょうか。

A.まずは自分がやりたい音楽を聞き込むことです。聞き込むことで、音楽が体に入ってきます。聞き方としては「単純に聞き込む」「ボーカルだけ聞く」「ピアノだけ聞く」「ドラムだけ聞く」「ベースだけ聞く」というように、いろいろな聞き方があります。また…

Q2674.声のひびきを確認するために、よい姿勢があれば教えてください。

A.まずはリラックスした状態を作ることです。寝た状態でも、座った状態でも、立っていても構いません。自分がリラックスできる姿勢を保ちましょう。そしてその姿勢から、息吐きをしたり。声を出したりしていきます。また実際にひびかせようとしているポイ…

Q2675.ロングトーンの練習をしています。後半、息が足りなくなってきて、しぼり出そうとして力が入ってしまいます。腹筋を固めてしまうのですが、この使い方は正しいのでしょうか。

A.しぼり出そうとして、最後腹筋に力を入れて出してしまうことはあると思いますが、そこまで力を入れなくていいのです。その手前で息を取り込んでしまって構いません。あまりにも力が入ってしまうと、次の動作(お腹をゆるめて、息を取り込む)の邪魔にな…

Q2672.自分の声の大きさ(ボリューム)を客観的に知るためには。

A.客観的に知ることは、なかなか難しいことですが、まずは録音してきいてみましょう。

Q2673.胸、おでこ、頭等、一点に集中させてひびかせたほうがいいのか。体全体にひびかせることを意識したほうがいいのか。

A.体全体にひびかせるというイメージは作りにくいのです。そのため一点に集中することで、全体にひびかせることができるのです。まずは胸や頭をひびかせてみましょう。体の一点がひびいてくれば、体もひびくようになってきます。