発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

Q2914.声を被せるなとはどういうことでしょうか。

A.声を被せる、キューゾする、曲げる、などは、結果の感覚としてそのように感じるもので、曲げようと思ったり被せようと思わないでください。これによって声がパッサッジョからアクートにかけて奥にこもっている人がたくさんいると思います。もちろん世界…

Q2915. 声量を増やしたいですが。

A.声量を増やしたい、という方は多いのですが、多くの人は喉の緊張のみが強くなって外に出ていかない声になってしまいます。これは、喉声と直結すると考えてよいです。声門閉鎖不全や声帯結節、ポリープになる危険性も有ります。声量を増やしたい場合は、…

Q2912.早い息継ぎがうまくいきません。

A.早い息継ぎは、余裕がなくなり次のフレーズのしっかりした準備がおろそかになりがちだと思います。フレーズを歌い始めるときの状態が8割は大切で、しっかりした準備なしにはよい歌い出しができません。早い息継ぎに限らずなのですが、特にブレスを早く…

Q2913.発声、発音に関しての総合的な視点でアドバイスをお願いします。

A.発声法で気をつける点を大まかに分けると、呼吸、響き、発音、フォーム、の四点だと思います。呼吸は常に動いているということが重要です。浅くではなく深く動くということが重要です。響きで重要な点は、響きを感じる点に注意を向けて、、響きがあるべ…

Q2910.どうしても力んで喉が締まります。

A.息を流そうとすると余計な緊張をして力んでしまう人のひとつの考え方というか感覚のヒントをいうと、息を自発的に吐こうとするというよりも外から息を引っ張り出されているような感覚で息を流す、というイメージをもちつつ発声してみると、よい効果があ…

Q2911.レッスンをしばらく受けていないと調子が悪くなります。

A.自分の声を扱うのにはとても難しく、トレーナーがいないとどんどん声の方向性がずれていくということは、どんなに上達しても必ずついてくる問題です。なぜ難しいかというと、自分の声を客観的に聴けないという点が一番大きいです。レッスンで、よいと言…

Q2908.レガートで変えていく練習の目的はどこにありますか。

A.本語の母音は、アイウエオの五つで、イタリア語も同じく5つです。しかし、母音が5個以上ある言語ももちろんあり、アとオの中間母音や、ウとイの中間母音なども存在します。そういった意味でも、テクニックとして母音をレガートでスローモーションでゆ…

Q2909.どうしても調子が悪いときのアドバイスをください。

A.発声とスポーツは、とても似ていますが、一所懸命行なって効果をあげてある一定のレベルまで上達させる、ということがスポーツよりも難しいかもしれません。もちろんどんな世界でも、一流の人のテクニックというものは用意に手に入るものではありません…

Q2906.最近、以前よりも声が浅くなってきた気がします。

A.呼吸を、なるべく大きく活用したほうがよいです。呼吸筋の力が、喉周辺の筋力を安定したものにすると考えてください。つまり、喉の不要な緊張をとるためにも呼吸筋の筋力をアップさせることも重要なことになります。(筋力アップという表現は語弊があり…

Q2907.滑舌をよくしたいです。

A.根本的には、滑舌をよくする為には発声の基礎を習得することだと思います。声門閉鎖がしっかり行なわれると、息の漏れがなくなります。そうすると、息の通り道がコンパクトになって子音の発音がしっかりといくようになります。とくに、破裂音がとてもコ…

Q2904.腹筋をやれば声がよくなりますか。

A.腹筋を鍛えればよいというわけではありません。体と声は、とても密接にかかわっていますが、筋肉を収縮するだけでなく、弛緩させることも必要です。弛緩させるには、まずは立ち姿勢において姿勢を支えるのに不要な筋肉の緊張があってはいけません。姿勢…

Q2905.声のアタックがうまくいかない場合はどうしたらいいですか。

A.声のアタックがうまくいかない場合は、息をなるべく吐いて(肺の中の空気が少ない状態で)行なってみるとよいと思います。横隔膜や助間筋などの呼吸器官は、息がなくなった状態になると強い収縮がなされて、息がたくさんある状態になると弛緩するという…

Q2902.ミュージカルの俳優が歌っているのを聞くと、普通のシンガーが歌っているよりも、大げさに、また歌というよりセリフに聞こえるのですが、なぜでしょうか?

A.基本的には、ミュージカルの中での歌は、劇中歌ということになります。劇の中に歌が入っているという形です。ですから必然的に演技の延長、セリフの延長で歌を歌うことになるわけです。またもともと俳優だった人が歌っていたり、また歌手の人がミュージ…

Q2903.電話で話しをしているときに「もう一度お願いできますか?」と聞き返されることがよくあります。抑え気味で話しているので、そのせいもあるのでしょうか?

A.抑えて話しているので、聞きづらいということもあるかと思いますが、それ以外にも原因があるのではないでしょうか。基本的に電話では、相手の表情が見えません。日常会話では、この表情で気持ちを補っている部分もあるのです。ですから表情がない時点で…

Q2900.実際の本番より、本番前のほうが緊張してしまうのですが、なぜでしょうか?

A.そうなんですね。実際にやってしまえば大したことなくても、やる前の方が緊張してしまうものなのです。ですから本番に向けて練習を積み重ねていきながらも、不安を取り除き、緊張感をコントロールするこが大切になります。まずは練習量でカバーしていき…

Q2901.セリフに慣れてしまうのですが、どうしたらよいのでしょうか?

A.字面だけ追っているのであれば、そこに気持ちが入っていないため、慣れてきてしまい、飽きてしまいます。そうではなく、セリフの裏にある気持ちを把握した上で読んでいきことが大切なのです。せりフが続いていくのではなく、気持ちが続いていき、物語を…

Q2898.舌の筋肉は鍛えることができるのでしょうか?

A.直接鍛えることはできないと思いますが、声を出したり、発音練習をすることで、鍛えられるのではないでしょうか。また何が目的かをはっきりさせて鍛えていくことが大事ですね。

Q2899.気持ちは200~300パーセントで表現していくことと、よく言われるのですが、オーバーリアクションとどう違うのでしょうか?

A.オーバーリアクションとは、表面的にやりすぎてしまうことです。ですから気持ち的にはオーバーにやりすぎても全然構いません。まず、なぜ気持ちは200~300パーセントで表現していくことが大事かということですが、表現をする際には、実際に100…

Q2896.本番で気持ちが入りすぎて、嗚咽してしまい、歌が乱れてしまいました。気持ちを込めて歌いたいのですが。

A.気持ちを込める前に、まずは発声の安定が必要です。安定した腹式呼吸を身につけていきましょう。この部分が安定していれば、気持ちに左右されることなく歌うことができます。とはいえ、発声を前面に押し出して歌っていたのでは、歌になりませんし、表現…

Q2897.人の意見がとても気になってしまいます。たとえば悪いところを指摘されただけで、落ち込んでしまいます。

A.あくまで自分との戦いです。他人の意見はあくまで参考程度にしておきましょう。しかし中には的確なことを言っている人もいるでしょう。耳には痛いけれども言ってくれる人がいるはずです。そういった場合は、感情的になるのではなく、冷静に受け止めて、…

Q2894.カラオケでマイクを使うと声が割れてしまいます。マイクの調節をしたらいいのか、声の調節をしたらいいのか、どちらでしょうか?

A.まずはマイクを調整しましょう。マイク音量を調節するなり、マイクと口との距離を調節していきましょう。マイクの音量を調節すれば声は割れないはずです。それでも割れてしまうのであれば、マイクとの距離で調節していきましょう。また声のボリュームを…

Q2895.気持ちを込めることが、とても苦手です。発声を極めていけば、歌はうまくなると思うのですが、実際どうなんでしょうか?

A、発声だけではなく、気持ちを込めていくことも大切です。バランスが重要なのです。発声を極めていくことで、声の深さ、声が本来もっているよさが出てきます。そしてここで鍛えた声に気持ちを乗せていくことで、さらに声自体もよくなってくるのです。技術…

Q2892.なかなか音程を正しく歌うことができません。いろいろな問題があると思うのですが。

A.まずはしっかり音を聞くことが大切です。レッスンであれば、自分の声を聞くこと、ピアノの音を聞くことです。そしてピアノの音程に自分の声を合わせようとしていきましょう。また客観性が出てくれば、ピアノの音と自分の声を聞き比べて、音程を修正する…

Q2893.曲の歌い出しが重要なことはわかりました。歌い出しまでのイントロの間の気持ちや体の使い方はどのようにしたらよいのでしょうか?

A.曲の歌い出しはとても重要です。歌い出しがうまくいけば、曲全体もうまくいきますし、また歌い出しからお客さんの気持ちを引きつけることができます。まず気持ちの準備をしましょう。その歌の世界に入ること。また入るためにテンションを上げておきまし…

Q2890.カンツォーネを日本語で歌うとき、「き」や「る」など、はっきり声が出ていないように感じます。何か練習方法はありますか?

A.「き」や「る」、つまり「イ」「ウ」が出しにくいのだと思います。特に日本語での「イ」「ウ」はのどを詰めて発音します。ですからとても出しにくいといえます。まずイタリア語でカンツォーネを歌うことで、母音のひびきを統一させていきます。イタリア…

Q2891.高い声を出そうとすると頑張ってしまって、息が続かなくなってしまいます。頑張らない方法、ありますか?

A.のどで頑張ってしまっているのだと思います。のどではなく体で頑張りましょう。腹式呼吸を含めた体の支えで歌っていきましょう。そして大きな声を出そうとするのではなく、ひびきを集めていくことが大事です。体の支えは下に引っ張りながらも、声のポイ…

Q2888.「声が割れている」と言われることがあるのですが、大きい声を無理やり出しているということなのでしょうか?

A.のどに力が入ってしまっているのだと思います。のどの力を抜く方法として、まずは声を出しているという感覚ではなく、息を吐いているという感覚に変えていくことが大事です。息をお腹から吐いていきます。また声を遠くへ伸ばしていイメージや、重心を下…

Q2889.「発声では声帯をリラックスさせて声を出しましょう」と本に書いてあったのですが、実際には声帯から声を出しているのではないでしょうか?どういった考え方をしたらよいのでしょうか?

A.もちろん声は声帯から出ますが、声帯を意識するあまりに、のどに力が入ってしまうこがあります。それを避けるために、「発声では声帯をリラックスさせて声を出しましょう」と言っているのではないでしょうか。のどを中心にして声を出しているのではなく…

Q2886.息をたっぷり取り込むためには、どうしたらよいのでしょうか?

A.「吸う」という意識から「取り込む」という意識にしていきましょう。吸う意識では、たっぷり吸うことはできません。ある程度は吸うことはできますが、持続的に、または瞬発的に吸うことはできません。そのためには、しっかりとお腹に取り込むことが大事…

Q2887.息を強く吐こうとすると、みぞおちのあたりが絞るようになってしまい苦しいのですが、本来もっと下のほうで感じられるものなのでしょうか?

A.みぞおちのあたりが苦しいのは、力が入りすぎているのではないでしょうか。お腹ではなく、もっと下の部分を感じていきましょう。まず腹筋の力を抜いていきましょう。直接腹筋を使いすぎると、みぞおちに力が入ってしまいます。腹筋をリラックスさせ、も…