発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2455.声のチェンジのヒントになる歌手はいますか。

A.先日あるテレビ番組で美空ひばりさんの記念番組がやっていました。
私の中での美空ひばりさんというのは「演歌」「歌謡曲」というイメージがとても強かったのですが映像の中のひばりさんは「ジャズ」「ブルース」「シャンソン」なども素晴らしい声で歌われていました。
 私は流れてくる声を聴いていて現代の日本の歌手とあきらかに違うことに気付きました。それはひばりさんはどんなジャンルの歌であろうと必ず中音域から高音域に変わるときに声をチェンジさせているのです。
 しかもかなり綺麗に違和感無くチェンジされていました。現代の日本の女性の歌手の多くは、中音域の声の出し方のまま高音まで持っていくため、叫んだり、苦しそうに聞こえてしまうことが多く、どうしても声が頑張っている感じが強いのですがひばりさんの歌には余裕が感じられます。
 この余裕こそが多くのジャンルを歌いこなせる秘訣ではないでしょうか。(♭Σ)