A.元より、喉は発声のためにあったわけではないのです。喉仏、咽頭が動くのは、風邪で喉が痛いときにものを飲み込むときに感じたことがあるでしょう。あるいは、喉につまったり、熱いもの、冷たいものが食道を通って胃に入るまでの動きも感じられますね。唾をのむとき、奥歯が噛み合わさり軟口蓋が上がって、鼻咽腔(口-鼻)をふさぎ、舌骨とともに、喉仏を上げます。喉頭蓋で気管をふさぐ、つまり、唇、鼻咽腔、喉頭蓋で三方を閉じ舌が上がって内圧が高まる、次の瞬間、喉の奥に唾が触れて嚥下(飲み込み)が起こるのです。そういう働きを、発声のときも無理をすると伴ってしまうのです。高音やシャウトで起きやすいのは、前に述べた通りです。(♯)