発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

23.一般的なヴォイトレ/スクール/トレーナー/レッスン

Q.先生やトレーナーを見本にすることの限界はありますか。

A.日本では先生を手本に、まねしていきます。そうしている限り、その先生を越せないことが多いのです。先生というのも、日本では先に生まれてやったに過ぎないことも多いのですが、特に、海外へ倣えの時代の日本では、先に向こうに行って取り入れた人が、…

Q.邦楽でのヴォイストレーナーの使い方とは。

A.トレーナーはそもそも自分の表現のためのサポーターにすぎません。その能力、才能を自らが使い切ろうとして、レッスンにのぞまなくてはならないのです。日本の家元制は、このような日本人にとっては、地位と秩序と集金手段を得るために便利なものでした…

Q.どのトレーナーが自分の目的に合うのかわかりません。

A.声については、一人ひとり楽器が違います。持って生まれたものですし、育ってきた環境も違います。さらに表現したいことも違うはずです。先生といわれるトレーナーの声(発声)は叩き台や参考になっても、自分の目的としてあるものではないと考えてくだ…

Q.ヴォイストレーナーの仕事の範囲とは。

A.私のスタンスからすると、歌い方や歌詞、曲の解釈、伴奏などは、ヴォイストレーナーの主たる仕事ではありません。声の機能面(発音、活舌、話し方、歌い方など)は、ヴォイストレーニングでなく、ナレーション、アナウンストレーニング、歌唱指導として…

Q.海外のトレーナーの声と日本のトレーナーの声はどう違いですか。

A.スティービー・ワンダーやマイケル・ジャクソンのついたようなトレーナーは、ご自身も世界一すばらしいといってもよい声をもっています。それに比べると日本のトレーナーは、自分自身の声をなんとかすべきです。ジムに行って、筋肉のまったくないフィジ…

Q.黒人のトレーナーについては。どう思いますか。

A.私のところに黒人のトレーナーは数名きていました。彼らは皆、生徒の声を声質と使い方のバランスでみていました。バランスのよいのがよいというのは、完成形からみる見方です。つまり、鍛えるとか変えるとかでなく、選ぶ、調整するという演出家、プロデ…

Q.トレーナーのレベルは上がりましたか。

A.トレーナーの人からの常識を疑うような質問に驚くこともあります。頭でっかちな人がトレーナーには多くなりました。一方で、自分のことを棚にあげて他人のあげ足をとり、そこにしか安寧できない人がいるようです。とはいえ、世間の関心がもたれることで…

Q.ヴォイストレーナーは、職として成り立つのですか

A.今の自分の声でさえ一般の人となんら変わりのないヴォイストレーナーの声で象徴されますが、一般化した分、そのレベルが低下しているのは否めません。私からみると、これが職業として成立するかを問う以前に、トレーナーという存在そのものの価値を一度…

Q.実演家にトレーナーは必要なのですか。

A.人前で演じている人は、自分の声のベーシックな部分をどれほど客観的につかんでいるものでしょうか。声は本人自身で把握していかなくてはなりませんが、それをより深く正しく自覚し、次のステップにいくお助けをトレーナーはできるのではと思っておりま…

Q.トレーナーとのコミュニケーショントラブルは、どうすればよいですか。

A.1.事実を正しく捉えること、2.問題の共有化、 その解決法は、それぞれの立場とその関係性を踏まえて 1.例えば時間をおく、2.対決、3.順応、4.妥協、歩みより、5.話し合い などでしょう。(♯)

Q.自分と似ている人に学んだ方がよいですか。

A.依存関係が、どのくらいあるのか。その関係は、対等か補充かということで異なります。似ているか、相違しているかということでもあります。似ているのは、親しみやすく仲良くなりやすい、しかし、そこで留まってしまうので本当の学びになりにくい。 多様…

Q.レッスンの価値は、何をみることですか。

A. 1.コンテンツ 2.コミュニケ―ション コンテンツの見極めをすべきなのに、コミュニケーションの巧みさで曖昧になっているケースは少なくありません。尊敬されている先生ほど、実力のある人を出せないこともあります。(♯)

Q.ヴォイストレーナーの実力とは、何ですか。

A.聞いて瞬時に問題を把握して、解決のアプローチがとれること、これも発声と歌唱では相当に違ってきます。しかし、歌唱でも、本当によくするなら、大抵は発声レベルでのアプローチまで戻って行うべきことに問題があるのです。(♯)

Q.レッスンに有利な生徒はいますか。

A.いい受け方をすることです。そのために、どういうのがいい生徒であるのかを考えてみるとよいでしょう。(♯)

Q.レッスンをこなしたらよいですか。

A.まずは、そこからです。少しずつ、こなすのでなく、発案し創造してください。いろんなことに気づいて表現していくことなのです。(♯)

Q.もっともレッスンの成果を上げるには。

A.アーティストやトレーナーをみるのでなく、その後ろにある世界へのリスペクトでしょうか。(♯)

Q.本で独学で学んでもできますか。

A.すべて読んでも役立たないでしょう。何を知るべきか、何が大切なのか、それを得るのにも動くことです。知るのではなく、行動するのです。理解するための器を個人だけではもてないから、人に会い、先生につき、社会に出て学ぶのです。(♯)

Q.グループのよしあしの見分け方は。

A.学び方の場としてのチェックとして、 1.むやみに群れていないか。悪口、批判、ねたみ、そねみが持ち込まれていないか。 2.他人の欠点に寛容で、よいところだけを厳しく学ぶ姿勢があるか。 3.自らの才能を伸ばすために、あらゆることを吸収しようと…

Q.人材の質は、低下していませんか。

A.日本では、レッスンですら、「人が育つ場」としての緊張をキープする指導方針の徹底が行なわれていません。多くのグループレッスンでは、メンバーの力でレッスンを仲良く続けさせることに主眼があてられます。かつての養成所のように、たった一人だけで…

Q.サークルなどでも力はつきますか。

A.どこでも本人しだいです。長くいる人が幅をきかせ、そのとりまとめ役(人付き合いの方が好きな先輩)が小坊主になりがちな日本のグループ(サークル、団体、学会、組織など)では、何年かすると、才能ある人ほど、早く辞め、そのうち入らなくなってきま…

Q.どこへ所属すればよいかわかりません。

A.何事であれ、明確なポリシーがないと、どっぷりと既成の体制に埋もれてしまうのです。したがって、本質を見抜く力が必要となってきます。(♭)

Q.業界も変わってきましたね。

A.この業界でも今や、大きな投資をし、人を長期にわたって育成できる体制ではなくなりました。以前よりも、商業的な仕掛けも露骨になりました。アーティストをPRに掲げつつ、自前でトレーナーをつくり、スクール事業で売り出すアーティストの広告費もま…

Q.教え続けてよいか、迷っています。

A.決断するとは、捨てることです。決断しないとは、修羅場をつくらないことです。 人に語ることによって、語ることを実現できるのは、教える人の最大のメリットです。禁煙したければ周りに禁煙を説き続けましょう。迷えるなら、続けたらよいのです。(♯)

Q.有名人のいるスクールはどうですか。

A.多くの場合、安易に有名な人などに認められても、現実にやれていないことは変わらないのです。プロにとっては、それもリップサービスに過ぎません。10年先をみることです。(♭)

Q.よいトレーナーと、悪いトレーナーとの見分け方は。

A.「よいトレーナー」、「悪いトレーナー」というのはいません。「よい方法」、「悪い方法」、「正しい方法」「間違った方法」もありません。あなたが関わったときに、どのように使うか、どのように活かせるかということなのです。よい悪いといった二元論…

Q.トレーナーには、体を中心にみる人と、プロデュース中心にみる人がいるように思います。

A.トレーナーの中には、声しかみない人もいれば、プロデュース(ステージ)の視点からみる人もいます。相手に合わせて心技体とトータルにみる人もいます。声しか見ない人は、声以外のことはプロデューサーなどに任せています。ある意味で、その人の才能に…

Q.ヴォイストレーナーにつく意味は、一言で何でしょうか。

A.とにかく第三者の前で声を出し、聞いてもらうためです。(♭)

Q.アメリカの留学についての効果はありますか。

A.海外、特にアメリカで、学んでよくなったという話は、本人の体験談以外に、それほど聞きません。ただの熱心な人で、トレーナーのファンになり、上達した人はいないでしょう。(♯)

Q.自分に合ったトレーナーを選びたい。

A.たとえば、勉強できる人や理屈っぽい人は、やはりそういうトレーナーを選びます。一見、合っているようですが、本当は、そういう人にこそ、その頭をぶっ壊すトレーナーが必要です。 とても緊張しやすく、精神的に弱い人には、カウンセラーのようにやさし…

Q.自分に合ったトレーナーを選んではよくないとは。

A.自分なりに生きてきた、そこで判断して使ってきた結果である声(や歌)の問題は、本人が判断すると、これまでとあまり変わらないことになることが多いということです。本当に自分に合ったトレーナーというのは、本人が合っていると思うトレーナーとは限…