発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Q3442.自主トレのためのモチベーションが保てないのですが。

A.「レッスン直後はやる気満々でたくさん自主トレできるのに、日を追うにつれて忙しさも手伝ってつい、練習不足に…」あるいは、「レッスンが近づいてくると、このままではまずいと思い、がんばれるのですが、レッスンが終わるとほっとひと安心して、つい明…

Q3441.自主トレーニングについて(4)練習内容

A.大きく分けて、筋トレ的なものとテクニック的なものになります。もちろん、一日に一回しか自主トレできないときは、ウォーミングアップの後、テクニック的なものをはじめに練習し、最後に筋トレ的なものを実施するのが鉄則です。また、一日に数回トレー…

Q3440.自主トレーニングについて(3)練習量

A.よくまちがえる生徒さんが多いのが、筋トレ的な内容の継続時間です。より辛く苦しい方が、効果は上がりやすいのですが、それは、一回一回の強度が大切なのであって、時間的な長さをめざすと、かえって一回ごとの強度がより弱くなっていくことにつながり…

Q3439.自主トレーニングについて(2)時間帯

A.筋トレ的なものは、就寝前が効果的です。実施前にしっかりと食事などで栄養補給をし、自主トレ後になるべく早く就寝するのがよいでしょう。これは、かなりめぐまれた住環境にないとむずかしいことなので、自宅近くにカラオケボックスなどがあるかたは、…

Q3438.自主トレーニングについて(1)練習頻度

A.はじめに、基本的なスタンスとして、自主トレーニングということなので、すべて自己責任で、何をしてもかまわないということを、まず押えておきましょう。つい、やらなければいけないことと思うと、それだけで気持ちが後ろ向きになってしまい、効果が半…

Q3437.スランプ脱出のアドバイスはありますか。

A.発声に行き詰ったら、自発的な力に頼る方向ではなく、自然な力を引き出すことを考える必要があります。発声がうまくいかないときは、大抵余計な力が邪魔をしているためだと思います。そのような時に、力をつかって解決しようとすることは、身体全体の力…

Q3436.自分の歌にまだ自信がないうちは、デビューを待った方がいいでしょうか。

A.例えばオペラの世界でも、世の中に早く出すぎたために後でつぶれてしまった歌手はたくさんいます。よい声が出るようになったが、本当の意味でどんなに忙しくなってもブレない技術、実力がついていないことに気がつかないで(または気がついていたけれど…

Q3435.自分に合った曲を選択する上での注意点はありますか。

A.自分に合っていない曲を歌わないという選択をすることは、とても重要なことです。同じく、自分が歌えない音域の曲を作曲しないということも大事です。自分に合っていない音域の曲とは、音の高さがどこまで高いか、低いかだけではありません。全体的にど…

Q3434.声がどうしても喉につまってしまいます。

A.喉が固くなってきて、声が力ずくになって来た場合、力を使っているわりには声がスムーズにでてくれないような感覚になると思います。このようになってきたら、余計に力を加えようとしないことが大切です。筋力が足りないから声がでていかないと考えない…

Q3433.喉声での練習は絶対にしてはいけないでしょうか。

A.喉声を意識して出すことは絶対にご法度か?ということは、実は一概にはいえません。最終到達点が喉声になってしまうのはいけません。しかし、矯正の仕方として喉声が必要になるときもあります。具体的にどのような場合かというと、頭部共鳴を意識するこ…

Q3432.喉の力は抜くのでしょうか。

A.のどの力を抜いて、といわれることがあると思います。しかし、大半の人は息を漏らして頼りない声を出してしまうと思います。高音域では、声の抵抗というものが生まれないとその音に到達することはできません。つまり、喉以外の箇所で抵抗を感じられれば…

Q3431.発声時に喉を下げたほうがいいのでしょうか。

A.よく、発声時に喉を下げるようにといわれますが、この喉を下げるということをうまくできると、確かに深みのある声を出すことに成功すると思います。しかし、喉を下げるということを間違って解釈して、発声に弊害がある方向にあるとしたら、とても危険な…

Q3430.なぜパッサッジョは大事なのでしょうか。

A.なぜパッサッジョが大事かというと、頭部と胸部の共鳴のバランスをとてもよいバランスに保てないとパッサッジョはうまくいかないからです。つまり逆に考えると、パッサッジョを制すれば、胸部共鳴も頭部共鳴も制することができるともいえます。胸部だけ…

Q3429.オペラでは鼻腔に響かせないといけないと聞きました。

A.よく、オペラの発声は鼻腔発声だ、鼻腔に共鳴させるように、などといわれます。ベルカント唱法でも、「ヴォーチェ・イン・マスケラ(仮面の中の声)」の重要性は頻繁に言われます。ヴォーチェ・イン・マスケラでない声はたしかにオペラ歌手として一流と…

Q3428.ストレッチと発声はどのように結びつきますか。

A.ストレッチや体の体操は発声にとって重要なエクササイズです。それは、ただ体をリラックスさせるという意味だけではなく、体のバランスを整えるという重要なキーポイントがあることを知っておいてください。基本的に、筋肉は2つの筋肉が助け合って成り…

Q3427.悪役をやりたいのですが、なかなかうまくいきません。

A.悪役に限らず、どんな役でも役作りが大事です。その役の性格、生い立ち、思想、考え方、育ち方など、資料を集めたり、脚本を読み込んだりしながら、つかんでいきます。そうした過程を経たうえで、悪役に取り組んでみましょう。 悪役の役作りですが、基本…

Q3426.オーディションのときに気をつけることはなんでしょうか?また自分が歌うまでに待たされたりするのですが、その際の心構えはありますか?

A.まずは平静心をいかに保てるかです。練習でできていたことも、平静心を保てずに、本番で失敗してしまうことはよくあることです。いかに本番前に気持ちを落ち着かせることができるのかが重要です。もちろんある程度緊張することは大事ですし、緊張感がな…

Q3425.歌を上達させるためには、どんな習慣を身につければよいのですか?

A.なにごとも習慣にしてしまえば、辛いことでも楽々できるようになってきます。ここでは、6つの習慣を説明します。 「練習する習慣」なによりも大切なことは練習をすることです。練習なくして上達はありえません。日々こつこつとメニュをこなしていきまし…

Q3424.目を閉じて歌ってもよいのでしょうか?

A.自然なしぐさであれば問題ないと思うのですが、歌の内容にそぐわない、自分の都合で目を閉じているのであれば、それはよくありません。自分の都合というのは、照明がまぶしくてとか、歌うこと自体の辛さから閉じてしまったり、気持ちが内側に入ってしま…

Q3422.声のモデル(お手本)は必要でしょうか。

A.お手本となる声のモデル、声の色合いなどを見つけられない生徒さんが多いように思います。特にオペラやイタリアの曲などクラシックを学んでいる生徒さんにとっては、勉強している曲の録音を聞いたところで、海外の歌手が(響きが)素晴らしすぎて自分に…

Q3423.声楽的(クラシック)発声の重要さについて教えてください。

A.何事でも(たとえば踊りなど)基礎が大事と言われますが、歌においてもそうです。そのため声楽的発声中心のレッスンがあります。たとえば、ロックやポップスを歌う人がオペラを歌うことは難しいです。反対にオペラの人は、ロック、ポップスなどほとんど…

Q3420.レッスンノートの書き方に、アドバイスや注意点はありますか?

A.以前に、レッスンは録音を取るだけでなく、ノートを作ったほうが効果があがりやすいというお話をしましたが、具体的なことにはふれませんでした。実際、メモ好きな生徒さんは、録音だけでなく、メモを取ったりもしていらっしゃいます。しかし、現実問題…

Q3421.喉の不快感を解消したいのですが。

A.風邪や病気というわけではないけれど、痰がからみかけているような、声が重いような、喉が乾燥するような、等のいわゆる喉の不快感を、訴える生徒さんは、別にインフルエンザの季節や、花粉症の季節ではなくても、常に数名はいらっしゃいます。もちろん…

Q3418.声をコントロールする上で必要な筋肉はありますか。

A.ピアノもフォルテも自在に操れるコントロールされた声に獲得には、喉頭引き下げ筋のを使って声を出すテクニックが必要不可欠です。主に喉頭を引き上げる筋肉は吐気のときに活発に働き、引き下げる筋肉は、吸気時に活発に働きます。吐気のときに引き下げ…

Q3419.発声の本でよいものはありますか。

A.発声の専門書はどのようなものを読んだらよいのか、とよく問われますが、もし英語やその他の外国語を自分で訳すことができるのであれば、積極的に洋書の発声本を手に入れて読んでみることをお勧めします。日本語訳されている発声の本でよいものも幾つか…

Q3416.喉以外にケアしておいたほうがいいことはありますか。

A.喉が調子悪いときの本番前は、みなさん耳鼻科にいって診てもらおうと思うと思いますが、鼻の調子が悪いときは意外とわざわざ病院まで行って診てもらおうと思う人はすくないようです。しかし、鼻の調子が悪いとき、たとえば鼻詰まりの時などはやはり鼻呼…

Q3417.喉声になるとどのようなデメリットがありますか。

A.自分の声が喉声、つまり息の流れのない声になっていることに気がつくためのひとつのヒントは、バックバンドの音を自分で聴けているかどうか、というところにもあると思います。つまり、喉声の場合、自分の耳に跳ね返ってくる声が大きくなるために、バッ…

Q3414.パッサッジョ、アクートの際にどこの筋肉を使えばよいですか。

A.なぜパッサッジョがとても重要なのかというと、声門閉鎖をより高めることによって高音域に到達させることをパッサッジョで行なえるのか否かによって、パッサッジョ以上の高音(アクート)を出せるかどうかが決まるからです。アクートは、パッサッジョで…

Q3415.音楽の勉強は声の役にたちますか。

A.声優志望やアナウンサー、音楽以外の目的でヴォイストレーニングをするかたも、もし余裕があれば音楽を勉強することは特にお勧めします。なぜかというとまず、音楽でリズム、テンポなどが重要な点と関わりがあります。音楽ではテンポがどのくらい遅いの…

Q3412.イタリアオペラの発声の真髄とは。

A.イタリアオペラの世界での、玄人目線での本当にすばらしい歌手と言われる人の多くが、派手さのない歌手であることが多いです。「発声の神様」といわれるような歌手は、素人の人が聴いたら派手さがなくてつまらなく感じるものです。そのような歌手のほと…