発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

101.体と息のメニュ

Q.姿勢のトレーニングのやり方を知りたいです。

A.モデル気分で、次の順にやってみてください。 椅子に座って、そこからすくっと立つ 胸の位置をやや上げ、ウエストの両サイドに、ちょっと負担を感じる 肩を落とし、腕をだらんと下げる 首をまっすぐにして、あごをひく 目線をまっすぐ前に集中する これ…

Q.呼吸のトレーニングは、どういったものですか。

A.基本姿勢から、そのまま前屈します。足をやや大きく開き、手を下につけます。 背筋を一直線にするところまで、手を床から離します。猫背にならないように。 そこで息をゆっくりと吐き出します。(スゥーーーー) 吐き切る手前で吸いたくなったら、息を入…

喉の力の抜き方

日ごろ喉に力を入れて歌っていると、喉回りの筋肉が相当こってくると思いますので、これをほぐすことから始めましょう。 首の後ろを指の腹でもみほぐします。「盆の窪」と呼ばれる後頭部下のくぼんでいる部分から、頚椎の下のほうの出っ張っている骨まで、す…

Q.喉の力みは自覚しているが、どうやって抜いたらいいかわかりません。

A.普段の動作でなにかを押す、ものを持ち上げる、といった意識的に力を入れるときとは違い、無意識に、または意に反して勝手に入ってしまう力みを抜くことは誰にとっても至難の業です。捉え方を変えて、「力を抜く」のではなく「力が入りにくい状態にする」…

Q.立った時に重心が下がりません。

A.歌う時に限らず、何かパフォーマンスをするときは、上半身に力が入っていたり上方向に向かって力が入るより、下方向に意識があったほうが安定感のある立ち方ができると思います。お臍の周り、腰回りに意識があり、下半身に安定感がるほうが、歌も歌いやす…

Q.鼻のトレーニングを教えてください。

A.鼻穴を両方大きく広げる 鼻から息を後頭部の方へ送るように吸う 臭い匂いを嗅いだときのように鼻を動かす(♭б)

Q.眼のトレーニングとはどうすればよいのですか。

A.力強く眼を閉じ、開く 眼の玉を左右、上下、左回り、右回りと動かす 眼に力をつける(♭б)

Q.眉毛のトレーニングとはどのようなものですか。

A.思いっきり眉毛をつりあげる しかめっつらをして、眉毛を下げる(♭б)

Q.声が突っ張る感じになってしまうのですが、どうすればよいのですか。

A.うまいなと思う人と、まだ訓練中だなと思う人の違いの一つに「声が突っ張っているかいないか」や、「しなやかな伸び声があるか」ということが挙げられます。これができているかできていないかで、一つの大きな階段をクリアしているか、というポイントにな…

腹式呼吸と胸郭の関係

腹式呼吸の原理は肺に息が入り、横隔膜が下がるということです。お腹が膨らむように息を吸うことが腹式呼吸ではないということです。お腹を上下で分けるならば、横隔膜が下がったときにその下にある胃が動きます。その際お腹の上部が前に出たり動いてくるこ…

Q.舌のトレーニングとはどういうものですか。

A.舌根、舌背、舌先の連結運動を紹介します。 舌を口から勢いよく出す 舌の先を閉じた唇のうしろにあて、唇を押してふくらます 舌を口の右側左側に交互に大きく出す 口を大きく開き、舌先を上の歯の後ろの方に、次に下の歯茎の後ろの方に動かす 舌を歯と唇…

Q.唇のトレーニングとはどういうものですか。

A.唇を閉じて、パ・バ・マを発音する(これは、呼気圧の高い順です) パピプペポ・バビブベボ・マミムメモを繰り返す 唇を閉じて、上唇と下唇を交互に前に突き出す 歯を合わせたまま、歯並びがすべて見えるように開き、閉じる(♭б)

Q.頬のトレーニングとはどういうものですか。

A.両頬に呼気を送り、ふくらませ、その後、両頬を吸い込む 頬の左右、上歯茎の上方、下歯茎の下方と4方向を部分的にふくらませる(♭б)

Q.声のよりどころをどこに感じればいいのでしょうか。

A.私自身、歌のレッスンを開始して間もないころは、ただただ何も考えずに歌っておりましたが、次第に、どこに力を入れるといいか、よりどころを作ることで声が支えられて出しやすく、自分自身も安心するという感覚がありました。 トレーニングが未熟なうち…

腹式呼吸を実践する前に☆

腹式呼吸という呼吸は、お腹に息を入れることではありません。息は肺にしかはいりません。肺はお腹周辺にはありません。胸郭の中にあります。これは、とても重要なことです。腹式呼吸というと、無条件にお腹を膨らませることだと考える人がいます。 一度実験…

Q.顔のパーツを動かすフェイシャルトレーニングを教えてください。

A.あごについて 口を閉じたまま下あごを左右に動かす 口を開いて下あごを左右に動かす 下あごを大きく下げて、もどす(やや後ろにひく) 下あごをすばやく下げて、もどす 口を大きく開ける あくびをする(♭б)

胸式呼吸の練習

呼吸練習には、いろいろなものが有りますが、タブー視されることが多い胸式呼吸の練習を、ご紹介しましょう。これは日常的に激しいスポーツをしているひとには、あまり必要のないトレーニングですが、胸郭を斜め上に持ち上げて、たっぷり胸で息を吸うことが…

Q.しっかり息を吐くように注意されますが、歌っている間中、息を吐き続けないといけないのでしょうか。

A.初心者に限らず、プロでも息を吐くということはとても重要なことです。いつも息を吐く練習をして、たくさん吐けるように習慣付けておく必要があります。お腹を押したり、へこましたりしながら下腹に意識を向けながら息吐きの練習をしてみてください。つね…

Q.口蓋をあげるよう言われますが、そうすると息が止まってしまい前に吐けません。

A.いい声を作っていくためには、喉の開きはとても重要な事項の1つです。初心者は、あくびのように喉を開けましょうとか、口蓋を上に上げましょうとか、舌根を下げましょうなど、いろんな表現で喉を開けるように指導されていらっしゃることと思います。 これ…

Q.声を止めるときの注意はありますか。

A.声をのどで切るようにはしないことです。必ず、お腹からの息の調節で行ないましょう。しっかりと、やわらかく切ることです。のどがビリッといったり、かすれたりするようではよくありません。(♭б)

Q.体が動きにくいのですが、よい体操はありますか。

A.動物の動きをまねすることです。申楽に戻るとよいのです。 「サツ」は異界との境 堺 界 坂 境 埼 岬(♯)

Q.舌根が固いといわれます。

A.大抵の人は喉の奥、舌根部分、軟口蓋の奥が固いです。普段動かし慣れてないので無理もありません。そして、トレーニングをして日が浅い方や、まだ歌をあまり練習していない方は大抵が、ここの筋肉が大変動きづらく、ここをほぐすことに少々時間を要します…

Q.喉の奥を開けるにはどうすればよいのですか。

A.発声の基本の段階として喉の奥をあくびの要領で開けましょうということを常々言われると思います。私自身も、初歩のころ、いつも先生に言われていて、開けているのに、なんでいつも同じことを言われているのだろうと思っていましたが、実は最初の何回かの…

Q.発声時には、声帯と呼気との関係はどうなるのでしょうか。

A.声帯のしめる強さに対し、呼気圧が高まり、息が送られ、声となります。しめる方が強いと硬い声(硬起音)となり、先に息が出すぎると息もれ(気息音)になります。これを一致させるのが、効率のよい発声です(このような、イメージとして捉えてみてくだ…

Q.呼吸の練習だとしっかり息が吐けるのに、曲になると息が続かないのはなぜですか。

A.声は息の流れに乗って出ていきますので、歌のために地道に呼吸の練習をされているのは素晴らしいことです。曲で息が続かないのは歌詞の発音、音程、リズムなどの理由によって、息が必要以上に消耗しているのです。そういったことに振り回されずに、ひとつ…

Q.息から声にしていくトレーニングのメニュを教えてください。

A.このなかでやりやすいものをくりかえしてください。<( )はブレスで行なう> 「ハイラ、ラララ」 「ハイ、ラーラーラー」 「(ハッハッハッ)ハッ」 「ハッハッハッハッハッ…(太くしていく)」 「(ハッ)カケキコク」 「(ハッ)サセシソス」 「(ハ…

Q.息でことばを読んでみるのはよいのですか。

A.これを「息よみのトレーニング」と呼んでいます。息読みのトレーニングは声帯を使わないので、のどを痛めません。初心者が、声を出そうとすると必ず、そこに無理な力が加わります。息でやると安全だからよいのです。 息読みで読むトレーニング 1.文章(…

横隔膜のトレーニングメニュ

横隔膜を柔らかく動かせる状態にしておくことが非常に有用です。経験上、声が軽やかに出ているなあと思うとき、横隔膜と声がいい連携プレーになっていると感じます。 くしゃみをするとき、ものすごく大きな声が出る時がありすね。くしゃみで、肋骨を骨折する…

Q.ため息のトレーニングのやり方を教えてください。

A.(ハアーーーー)と長く息を吐く 「(ハアーーーー)アー」後半を「ア」で実声とする 「ハアーーーーー」と声を伸ばす 3回、ため息で(ハアー)といって、4回目を実声「アー」とする 楽に声になるところ、一番、声の出やすいところで、声を出し、息で少…

息を走らせるメニュ

声を出すときに、アーと全く揺れも動きもせずに、ビームやブザーのように出す人がいらっしゃいます。 息で声を走らせる感覚があると、声が揺らいで、一本調子ではない柔らかい声が出せると思います。その響きは、ブザーのような音とは全く異なると思います。…